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魔法と剣と俺だけ銃の世界  作者: 俺のだけのバリアフリー
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38 解決への道のりは足でゆくもの

皆さんお久しぶりです、なに平然とした顔で帰って来たんだと思われるかもしれませんがそれでも私は我が物顔で戻ってきました。


冗談ですごめんなさい、ちなみに前回の話は失踪する前に書いていた書き貯めです

ラヌゼーイ街に戻って来て数日がたった。

俺達は何日かの休日の後いつものように最寄りのダンジョンでDPと生活費を貯めていた。


今日もギルドでモンスターの素材代を貰うためカウンターで待っていると


「イクスさんちょっといいですか?」

「ん?」


さっき手続きした職員さんではない人が声を掛けてきた。


違う人が素材代を持ってきてくれたのか?と思ったが金袋を持っていないし俺をギルドの奥に来てくれと言う。


「どうかしたんでしょうか?」


レンが小さな声で耳打ちしてくる


「さぁ?正直行きたくないな」


そうなんども呼び出しなんて食らいたくないし、面倒な事はなるべく避けたい。

実際特別な依頼とかなくても生活出来ているしな。


サガローナ街のギルドの部屋とほぼ同じ作りの部屋まで連れてこられて職員さんと対面する。


「えっとではまず、私のこのラヌゼーイ街ギルド支部の依頼管理をしているロアトです。 今回イクスさん・・いえそちらの女性をお呼びしたのはお願いしたい事があるからです」

「え? わ、わたしですか?」


自己紹介したところまでは俺を見ながらしゃべっていたのだが最後に見ていたのは俺の隣に座って居るレンだった。

当の本人のレンはただ俺について来ていただけのつもりだったのでいきなり自分の事を呼ばれてびっくりしている。


「はい、あなたです。 その白い髪に青と緑の目、今はなくなってしまったサガローナ街で噂になっていた神の治療師ですよね」

「あー、えーっと・・まぁそう・・です?」


本人はそう名乗ったわけではないが実際そう呼ばれたことがあるのでしぶしぶ頷く。

まぁ二つ名とかあだ名とかは自分がつけるわけではないので本人が納得していようとしまいと関係ない


「やっぱりですね!ここ数日モンスターの死体も毎日大量ですし戦闘力も十分みたいですし特別な依頼をしたいのですが」

「えっと・・そう言う事はご主人様に行ってもらった方が・・・」


「え?ご主人様ってどういうことですか?」


不思議そうな顔をして職員さんはレンと俺を交互に見た後レンの首を見つめながら首をかしげた。


「あ、私もう首輪ないですけどちゃんとした奴隷なんですよ?ほら」


そういいながら顎を上げて首の刻印を見せる、数秒それを見た後


「それは・・・直属奴隷契約の? 実際しているのを見るのは初めてです・・・」


かなり珍しいのだろう「へぇ」とか言いながらじろじろと見つめている、見られているレンもなにか嬉しそうに笑っている。 奴隷の証なんて見られて何喜んでいるんだ?ドMなのかな?


「痛!?」


自分なら人に見られたくない部分をレンが見られていると思うと自然と腹が立ってきたのでちょっと強引にレンの頭を押して首を見えなくさせてから話を戻す


「それで依頼ってなんだ?」

「あ、ゴホン!では先程の続きを話しますね」


少しだけ前のめりになっていた体制を咳払いと一緒に元の位置に戻しながら説明をはじめる。


「この街に来てからそこまで日が経っていないお二人でも知ってると思いますがラヌゼーイ街の中心には時計塔があります。」

「ああ、来るときに街の外から見えてた白いやつか」


決してレンのケツではないぞ


「あの塔はオトバォ教の教会があるのですが今回の依頼の内容はそのオトバォ教の教会内を調べてきてほしいのです」

「オトバォ教の?」


宗教絡みか・・・あまり関わりたくない事案だ


「元々教会と言うのは信仰を集めて神への祈りをささげるほかに何かあった時に逃げ込む避難場所の役割もあります、もちろん奴隷教会を逃げ場所として逃げ込むことが出来るのですがここ最近そのオトバォ教の教会に入って行った奴隷達が行方不明になっているうえにわざわざ教会が奴隷を買っているのですそれも大量に」

「なるほど」


この異世界はかなり奴隷に厳しい、それは誰の目から見ても明らかだろう。 そんな世界で奴隷が忽然と消えているからとわざわざ金のかかる依頼をするのはよっぽどの事だろう。

それに俺達も一度教会の前を歩いたがあの時の神父がレンにしたことは決して奴隷が助けを求める相手がする行動ではない。


「わかった、俺も個人的な恨みがあるしその依頼受けよう」

「ほんとですか!?ありがとうございます。報酬は基本報酬が銀貨3枚もし何か重大な事があった場合、もしくは適切な処置をして貰えれば特別報酬としてプラス銀貨3枚です 一応この依頼は表に公開されている依頼とは違うので」


頭を下げてお礼を言った後手を口元に当てて内緒話をするふりをしてきた。


「内密にって事だな」

「はい、ではお願いしますね」


そう言いながら立ち上がり頭下げる職員さんを見た後部屋を出て行こうとした時


「お気をつけて」


そう言った職員さんの目線は俺ではなくレンを見ていた。





「まずどうします?」


ギルドを出て始めに口を開いたのはレンだった。

俺は探偵でもなければ何でも屋のプロではないのでこう言う敵を倒すだけという単純な依頼以外どうたらいいのかさっぱりだ。

奴隷としての教育を受けているレンも俺に聞くと言うことはこう言う知識はないんだろう。


だかしかし!俺にはこの世界の誰も持っていない知識があるのだ!


「ふふふ、任せなさい。 こう言うときアニメや映画なら始めに張り込みと聞き取り調査からだ!」

「そ、そういうものなんですか?」

「事件は会議室で起きてるんじゃない!いくぞ助手!」

「助手ってもしかして私の事ですか!? あ!待ってくださいよぉ!」





まず始めに来たのは先日通った噴水の近くだ、ギリギリ協会がみえる場所で様子を伺う。

ちなみにレンには聞き込みもするといったが相手は元々からまちにある宗教団体、それにたいして俺達は数日前にこの街にやって来た冒険者だ。


下手に聞き込みをしてなにかを探っていることがバレたらもともこもない。


本当なら売られていく奴隷をずっと追えたらいいのだけれど…

しばらく待っていると先日レンに絡んできた白いローブのおじいさん神父が正門から出てきた。


「あの神父この前の人ですね、追いかけますか?」


レンもちゃんと覚えていたようで教会の関係者である神父の尾行を提案してきたがそれを俺は却下する。


「いや、今日はこのまま張り込みを続けて様子を見よう。 一日どんな動きをするのかしっかりと見ていた方がいいだろう」

「わかりました」


今日は朝素材代を貰いに行ったとは言え、依頼の説明やらで結局少し昼を過ぎてからの張り込みだ。

一日にあれもこれもとするより一つの事を一日かけて潰して行った方が見逃しも少ないだろう。



その後レンが途中で買いだしに言ってくれた屋台の食事を食べながらなにか異常はないかと数時間たった頃。

時刻は大体午後5時頃だろうかまだ空は明るいが若干太陽が落ちてきた時教会の正門からまた神父が出てきた。


「あれ?」

「どうしたんですか?」


教会なので中から神父が出てくるのは当たり前なのだがその神父が今日の昼頃に出て行ったレンに絡んだ神父なのだ。

張り込みの途中レンは俺の為に食事を買いだしに行ってくれていたが俺は一歩も動かずにずっと教会を見ていたのであの神父が教会に帰って来たところを見ていないはずだ。


俺がボケッとして気付いてなかっただけかもしれないが白いローブと言う宗教丸出しの服装をしている人間を見逃すのはないだろう。


「あの神父昼に出て行ってから一度も帰って来ていないのになんでまた中から出てきたんだ?」

「裏口でもあるんじゃないんですか?」

「あったとしても出て行くときは表から出て行って帰る時は裏口から帰る物か?」

「・・・別に普通じゃ・・」


どうやら俺の指摘にレンは納得いかないようだ。


「いいか?探偵とはどんな事に出も疑問を持つものだ、それが名推理につながるんだ」

「・・・はぁ」


その後数時間張り込みしたが特に奴隷が運ばれてきたり全身真っ黒な犯人が現れたりすることはなかった。

本当であれば交代制で深夜も監視するべきなのだがいかんせん俺達は人不足なので24時間体制の監視は最終手段にする、その日は夜も遅くなったので一旦撤退して明日例の神父を尾行することにした。




一夜明けて次の日。

今日はギルドによらずに朝から教会近くの噴水から張り込みを開始する。


待つこと数時間、今日の目的である例の神父が出てきた。

もちろん神父以外の教会関係者らしき人間は出入りするのだがただでさえ人の顔を覚えるが苦手な俺は全員を記憶する事なぞ不可能だ。


一応外に出てきている教会関係者の中では例の神父が一番お偉いさんらしい恰好をしている、教会内には司教みたいな人が別にいるかもしれないがしょっぱなから敵地に入るのは愚策だと思うし、なによりレンを連れて行けない。


この世界の奴隷が周りに関心を持たれるくらいだ、よっぽど前からこう言う事が行われているにちがいない。 長い事秘密裏に何かしているなら何かボロが出たり隙が出来るはずだ。


そんな事を考えながら尾行を悟られないように神父の後ろをつける。


まず神父が寄った所は市場だった。

市場に着くと買い物をするわけではなく商人や道行く人と話を始めた。 近づきすぎると顔を見られて警戒されるか顔を覚えられて今後の調査に支障が出るのでそれなんりに距離を開けている、それに加え場所が市場なので周りの雑音が大きすぎて全く、一言も聞こえない。


しかし様子を見る限りでは何かマズい事を離している様子はなく、神父も相手もは笑顔で話している。 大方宗教関連の話か布教でもしているんだろうか。


「ご主人様、どうなっているんですか?」


ひょこっと俺の脇から顔を出して今の状況をレンが聞いてくる、ただでさえ市場は人があふれかえっているのでレンの身長では神父が見えないのだ。


「んー、特にこそこそとしていないし不特定多数の人と話しているから今の所異常なしかな」

「そうですか・・・と言うかこれ私来た意味ありますかね・・・・私背が低いので見えないですから張り込みしてた方が・・・」


なんか俺の判断にケチをつけるレンを無視して神父の行動に意識を戻す。


確かにレンの言う通りここは役割分担をした方がいいだろう、適材適所と言う言葉もあるしな。

だが前回のあの神父のレンに対する反応、あの教会の人間がどういう風に奴隷を扱うのかは大方予想出来る、そんな輩共が集まる教会の近くにレンを一人で放置してみろ段ボールに入った捨てられた子犬の様にどこかに持ち攫われるぞ。




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