第三話 妖精の国
鈴虫の鳴き声
そう、秋だ
イスカ「……なにやってんだお前」
目の前では、焚き火をやってるノゾムが
ノゾム「お、ようやっと目覚めたなぁ」
「焼き芋やで焼き芋」
「秋の味覚」
イスカ「リンゴ派なんで」
ノゾム「あ、やったらリンゴ取り行こか」
禁断の果実とかではないと
ノゾム「焼き芋できたで」
✿
焼き芋を食べながら山奥へすすむ
ノゾムは紙袋に焼き芋をたくさんいれて頬張ってる
リスか
ノゾム「あっふ」
甘いな、この焼き芋
蜜たくさんある
美味い
……まだ味覚はあるんだな、僕は
ノゾム「食というのは、命あるものが摂る行為」
イスカ「いきなりなんだ?」
ノゾム「突然そう思って」
……まぁ、確かにそうかもな
動物も植物も
広くいえば食事してる
ノゾム「あ、ここら辺や」
目の前には湖しか広がっていない
ノゾム「妖精の国の鍵と呼ばれている、『クラヴィス』」
「えっと、妖精の国の扉は……」
「クラヴィス」そう呼ばれた花の花弁はヴェールのように、美しいものだった
ノゾム「イスカ、あったで」
「さっそく行こか」
イスカ「……そもそも、なんで妖精の国なんだ?」
ノゾム「禁断の果実の方が美味いからや」
イスカ「それ食ったらどうなる」
ノゾム「しばらく妖精の国から出れない」
イスカ「食えねぇよ!」
ノゾム「嘘や、ほんまは幸せな夢を見ることができる」
幸せな夢て
ノゾム「ほら行くで」
「失敗したら毒の国行くけど」
イスカ「ねまって今なんて」
ノゾム「大丈夫大丈夫、いけるいける」
イスカ「不安しかないんだが!!?」




