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冒険者パーティーを追放された俺、実は生産スキルが勇者のスキルより強かった  作者: 月兎
第1章

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3. 頭の中にいる見知らぬ少女

「悪いが、家には余っているベッドがないんだ。うちの工房でよければ、泊まっていってもいいぞ」

「あ、ありがとうございます」



 こうしてレグルは、納屋のような工房の中で、干し草の上に毛布をかけて横になっていた。


「自分のスキルを試してみるか……。できるかどうかは分からないけど、やってみよう」


 レグルは立ち上がって作業台へ近づくと、そこに置かれている錆びた剣に目を留めた。剣には柄がなく、刀身も長い間手入れされていなかったのか、もう少し放置していれば完全に錆に覆われてしまいそうな状態だった。



 レグルはその剣を手に取り、自分の前に置いた。


「アドバイス:作りたいものを思い浮かべてください」


(……何だ?)


 どこからともなく女性の声が聞こえてきた。レグルは周囲を見回したが、近くには誰もいない。



「誰だ!?」

「回答:この建物にいるのは、あなた一人です」

「お前は誰なんだ?」

「回答:不明です」


(作りたいものを思い浮かべろ、っていうのか?)


 レグルは錆びた剣へ手のひらを向け、魔力を流し込んだ。すると、いつものように緑色の光が剣を包み込んだ。レグルは王国の騎士たちが持っていた剣を頭の中に思い浮かべる。そして眩い光が放たれた直後、剣の姿が変わり始めた。



 一秒後、そこには新品のように鋭く研ぎ澄まされた剣が置かれていた。しかも、それはレグルが頭の中で想像したものとまったく同じ形をしていた。


「……ありえない」


 以前なら、こんな剣を作るためには適した金属を探さなければならず、完成させるまでにもかなりの時間が必要だった。それなのに今は、たった一秒で理想通りの剣を作り出してしまった。


「できた!」


 異世界に来てから、ついに自分にも何らかのチート能力があったのだと思うと、レグルは嬉しくて仕方がなかった。

 そしてその夜、レグルは眠ることも忘れ、自分の能力を試しながら何度も物を作り続けた。


「スキル『クリエイター』の新しいレベルが解放されました」

「スキルレベルが上がった? どうして?」

「回答:作成したアイテムの数が多くなるほど、スキルレベルも上昇します」

「それで、今のスキルレベルは?」

「回答:『クリエイター』レベル2」




 窓の外が少しずつ明るくなり始めていた。


 トン、トン、トン。



「レグル? 起きているか?」

「しまった!」


 レグルは慌てて周囲を見回した。昨晩、練習のために大量の物を作ってしまったため、それらを誰かが工房に入ってくる前に隠さなければならなかった。


「アドバイス:『無限インベントリ』を使用してください」

「無限インベントリ?」


 すると、目の前の空間がまるでファスナーを開くように裂け、その中へレグルが一晩かけて作った大量の創造物が次々と吸い込まれていった。


「入っていいぞ」



 扉が開き、工房の中へブランが入ってきた。ブランは周囲を見回したあと、今にも倒れそうなほど疲れ切ったレグルへ視線を向けた。


「お前、寝たのか?」

「は、はい……さっき起きたところです……」

(どうやら……魔力を使いすぎたみたいだ)



 レグルはそう考えた直後、目の前がぐらりと揺れるのを感じた。そしてそのまま目を回し、床へと倒れ込んだ。


「レグル! レグル!? くそっ、シルラ!」

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