表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/224

3 モヤモヤしますの

困ったわ。


マルガリータが、パーティを組んで闘技大会に参加しようと誘ってくれた。

彼女は、SSRキャラクターで、当初スキルは【火中の刃】、確率で敵に炎属性の大ダメージを与えることができる優秀なスキルだ。彼女は、優勝するつもりだと言っている。そうでなくても、上位進出しなければ進級できない状況だ。やる気があることは間違いない。

そして、闘技大会に参加するだけでスキル実技の点数が加点されるし、優勝しないまでも上位に入ることができれば、高得点が得られる。


私は最優秀生徒になりたいと思っており、そのためには闘技大会に参加し、できれば上位に入賞したい。

一見するとWin-Winのいい話のようだ。


しかし、私は困っていた。

私のスキルは、バフ効果だと説明しているが、実は精神攻撃系、対象者をこちらのお願いをかなえなくてはいけないような気にさせるというものだ。闘技大会では、ステータスは上がらないうえ、相手に精神攻撃をしてもスキルの効果を偽っている以上、「効果」ポイントは入らない。


つまり、マルガリータには、私とパーティを組むメリットがない。


夕方、ノートに新しく判明した内容を書き込みながら、私は悩んでいた。


《別によろしいのではありませんか。


マルガリータ・ジュコフスカヤ嬢は『恩を返したい』とおっしゃっていた訳ですし。

こちらの皆さんは、ステータスを数値で把握することができませんから、彼女が大恩あるお嬢様のために頑張ろうとやる気を出せば、バフ効果が乗っているように勝手に感じてくれますよ。


それに、彼女は外国生まれの平民出身なので、孤立とまではいきませんが、同級生とは多少の距離があったようです。

闘技大会は一人で出ることもできますが、一人だと戦闘不能になった時など後がございません。

お嬢様のスキルは「無・無」属性なので打たれ強いのですから、相手の攻撃を分散させるだけでも役に立ちますよ》


いつの間にか、そばに控えていたダイがさらっと述べた。

いつ入ってきたのか気が付かなかったわ。多分、ダイ、転移使ったわね。


《そうかもしれないけれど、それって、誰と組んでも同じじゃない》


《お嬢様と組むメリットは、お嬢様に恩を返し、ついでに恩を売ることができるということでしょう。


高位貴族の子女がいいスキルを持ちの取り巻きとパーティを組んで闘技大会に参加することはよくあります。

そうすることで、取り巻きは恩を売り、将来の地位を得ようとしているのです。


学園は貴族社会の縮図である以上、家の力関係や使える財力で有利不利が生じるのは当然です》


《なんだか、もやもやするわね。


それに、彼女がパートナーになる以上、私のスキル内容は伝えたほうがいいわよね。

でも、おじいさまにスキル内容を秘密にしておくように言われているのよね》


《スキル内容を伝える必要はないように思います。


おそらく、マルガリータ・ジュコフスカヤ嬢が言っていた、お嬢様の言葉を聞いて感じていたという抵抗感は、無意識のうちに精神攻撃に抵抗していたのだと思います。


その抵抗がなくなったのであれば、お嬢様からの精神攻撃を完全に受け入れる状態になっているのでしょうから、将来、お嬢様の警護を任せるには最適の精神状態です。


ところが、彼女がスキル内容を知れば、精神攻撃された際、気が付き、意識的に抵抗することができますから、お嬢様のスキルが効きにくくなります。


今回の闘技大会では、スキル内容を知らせなくても支障はないのですから、知らせるべきではありません》



そうね、ダイの言うことが正しいわ。

でも、どうしてかしら。すごく、モヤモヤするの。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ