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1120日目:唐突な羽化
八七代魔帝暦二五年・金牛の月第二十四日・属性(光)・天気:雨
早朝、カルド君が酷く慌てた様子で、私の部屋にやって来ました。
その焦りようから、とりあえず部屋にあげ、ヌリアと一緒に事情を聞いてるんですが……これは、確かに緊急事態ですね。
というのも、カルド君の魔導書と魔導杖が変化した例の赤い繭が今朝、ついに羽化したみたいなんです。まぁ、それ自体は喜ばしいことなんですけど……。
今、私たちの頭上では赤い繭から出てきたらしい存在、その背に翅を生やし、白いドレスに身を包んだ手のひらサイズの少女が二人、微笑みながら楽しげに飛び回っています。
はぁ~、ひとまずカルド君、今日は休日ですし、明日朝一で先生たちに相談するまで、彼女たちの存在は誰にも秘密ですよ?




