↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
15/17

15 グダグダ戦隊

「さぁ、再び大砲の怪人が現れました!おっと、ストロングフォーが颯爽と登場しました!果たしてどんな戦いになるんでしょうか!?」

 アナウンサーが指さす方向には、怪人と対峙するストロングフォーの四人の姿があった。

「火炎の勇者、レッドサラマンダー!」

「蒼海の御子、ブルーウンディーネ!」

「烈風の使者、グリンシルフィード!」

「大地の戦士、イエローノーム!」

 赤、青、緑、黄のスーツを着た四人が、名乗りとともにポーズを決める。

「我ら、ストロングフォー!」

「出ました!名乗り!名乗りです!ストロングフォーの名乗りが決まりました!」

 カメラが決めポーズをとるストロングフォーの姿をアップで捉える。

「いくぞ、みんな!まずはシルフィードの風で牽制だ!」

「しゃーないなぁもう」

 グリンシルフィードが技を放とうと構えたそのとき、イエローノームが単身前に出た。

「いや、あんなの俺ひとりで十分だ!お前らは引っ込んでろ!」

「え、ちょ!?そこどけてよ!邪魔なんだけど!」

 イエローノームはグリンシルフィードの言葉を無視し、怪人に突進していく。レッドが止めにかかるが、振り払われてしまった。

「いったいどうしたことでしょう!?何やら揉めているようですが……」

 怪人がこの隙を見逃すわけもなかった。怪人は四人に向かって砲撃を放つ。

「うわーっ!」

 見事に命中した砲撃により、四人は吹っ飛んだ。散り散りになり、地面に突っ伏している。

「……おい!ウンディーネ!お前なにぼーっとしてんだ!こういうの防ぐのがお前の役目だろうが!」

 イエローノームが叫んだ。

「え……だって言われてなかったし……。私馬鹿だから、言われたことしかやれないし」

「ふざけんな!お前のせいでこのざまだろうが!俺の足引っ張りやがって!」

 口論になる二人。

「あーもう、なんであんたらそうなるかなー……」

「シルフィード!仕方ない、今は俺たちでなんとかしよう!」

「はいはい」

 立ち上がるレッドサラマンダーとグリンシルフィード。口論に余念がない青と黄色には目もくれず、二人は怪人に向かっていく。

「おっと!レッドとグリーンが怪人に立ち向かっていきます!……が、ブルーとイエローは何をしているんでしょうか?」

 アナウンサーもこの光景に困惑している。

「俺がこいつを引き付ける!シルフィードは背後を取ってくれ!」

「はいはい、わかったよ!」

 レッドサラマンダーは砲撃をぎりぎりのところで躱しながら、少しずつ、怪人との距離を詰めていく。グリンシルフィードはなんとか背中のジッパーに手を伸ばそうとするが、なかなか上手くいかないようだった。

 ようやくこちらの様子に気づいたのか、イエローノームとブルーウンディーネが走ってくる。

「どけレッド!そいつは俺がやる!」

 イエローノームは大きく息を吸い込むと、両の拳で地面を叩いた。

「喰らえ、グランドストライク!」

 怪人の足元から大きな岩が突き出す。怪人と距離を詰めようとしていたレッドサラマンダーがそれに巻き込まれそうになるが、間一髪それを躱した。

「ノーム!?何のつもりだ!」

「うるせぇ!俺の邪魔するな!」

 怪人の方はというと、岩の一撃を受けてひっくり返っている。

「二人とも、今!」

「……あぁ!」

 グリンシルフィードの声にはっとしたレッドサラマンダーが怪人に駆け寄り、イエローノームがそれに続く。

「俺がやるっつってんだろ!」

「今はそんなこと言ってる場合か!二人でやるぞ!」

 言い合いになりながらも、レッドサラマンダー、イエローノームの二人で怪人を掴み、仰向けにして取り押さえる。グリンシルフィードがそこに跨って、怪人の背中のジッパーを開け、中からスーツアクターを引っ張り出した。

 その光景を、ブルーウンディーネはただ横で立って見ているだけだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。