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シニコク~4259  作者: 桜盛 鉄理
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九十六告目  後藤柚姫 9

 滝村涼香がいなくなったあと、後釜を狙う暮林夏凛たちの最初のターゲットにされたのも西木千輝だった。グループのムードメーカーだった一方で彼女らの挑発に乗りやすかったせいもある。

 言葉尻を捉えて揚げ足をとられ「落ち目のくせにまだいばっている」と言われたり、佐島鷹翔がいるのに他の男と遊んでいるといった噂を流された。むきになって反論すれば、それがさらに西木千輝を好奇の目にさらす結果になった。挙げ句に佐島鷹翔が大学にいけなくなり学校を辞めたのも西木千輝のせいなどとありもしない話をでっちあげられた。

 家が商売をしていたこともあり、父親からは「余計なことは言わずに我慢しろ」と怒られ頬を張られた。母親は唯々諾々と従うだけで庇ってはくれなかった。母親は西木千輝を連れて再婚した負い目があったし、父親の興味は死別した前妻との実子である兄にしか向けられていなかった。


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