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シニコク~4259  作者: 桜盛 鉄理
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九十五告目  後藤柚姫 8

 後藤柚姫と西木千輝は神社の東屋でお昼を食べた。近くのコンビニで買ったサンドイッチとアイスだ。最初はファミレスに行こうと思ったのだが、人の目のある所に行きたくない、怖いと西木千輝が泣き出してしまった。

「バイトしてるからあたしがおごるよ。柚姫の好きなもの買っていいからさ」

 コンビニでも後藤柚姫にお金を渡して西木千輝は店に入ろうとしなかった。学校でのことでかなりナーバスになっていた。症状トラウマの再発が気がかりだった。

 佐島鷹翔が消えたあと西木千輝は部屋に籠もりがちだった。彼女の父親は仕事にかまけて「どうせいつもの癇癪だ」と放置していたが、母親は日に日にやつれていく姿を心配して学校まで後藤柚姫に会いに来た。電話番号を知らなかったためだ。

 後藤柚姫はそれから毎日西木千輝に会いに行った。最初はずっと西木千輝の話を聞いた。話すうちに途中で情緒不安定になり追い返された日もあった。しかしその甲斐あって西木千輝はようやく食事をきちんととるようになり、人と関わりの少ないバイトを探して少しづつリハビリを始めた。ただ今回学校で待ち合わせたのは少し性急だったかもしれない、後藤柚姫はそう心で西木千輝に詫びた。


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