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シニコク~4259  作者: 桜盛 鉄理
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八十二告目  上屋瑠守 7

琉生を瑠守に変更。

 沢村望実は上屋瑠守の追求を逃れられず白状する。沢村望実は佐島鷹翔が大学にふさわしい人物ではないという匿名の手紙を送っていた。そこに隠し撮りした写真を同封して赤い影とシニコクの呪いの噂をまことしやかに書いたのだという。そこに芸能界のゴシップなどを織り交ぜ「大学の将来に禍根を残すことにならないよう願う」とOBからの箴言であるかのように偽装した。

 本来ならば呪いなどというものは一顧だにされないものであるが、看板に傷が付くと身近な人間に言われれば気にしない訳にもいかない。それが沢村望実の目論見であり、実際に佐島鷹翔の推薦取り消しの理由だった。

「ごめんなさい。まさか学校を辞めるなんて思わなかったの……。で、でも信じて! 私はルイくんのために……」

「それが事実なら……オレは推薦を受けたくありません。そんなことまでして、佐島から野球を奪ってまで、オレは……」

「駄目よ、せっかくのチャンスなのよ! お願い、断らないで!」

 そう言って沢村望実は上屋瑠守の背中にすがりついた。しかし哀願する彼女から伝わる体温や匂いですらも今の上屋瑠守には不快だった。それは彼の心を更に凍てつかせるだけのものだった。

「やめてください……いいから離れろよ! あんたおかしいよ。オレのため? そう言いながら結局自分のためだろ! ……もういいや。推薦は受けない。だから結婚の話も無しでいいだろ、先生?」

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