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五十二告目 天人講 6
多賀野ゆづは友達が少なかったという。
学習塾を経営していた父親は多忙で彼女の成績以外は無関心だった。
専業主婦だった母親はママ友グループの序列だけを気にしており、娘の事も自分のステータスを飾るアクセサリーとしか考えていなかった。学校で怪我をさせられたなどと聞くと「娘の成績が下がったらどうしてくれる!」とグループで家に押しかけ相手に土下座させる事があったが、これも彼女のためではなく自分の持ち物に傷をつけられた心理からである。
そういったせいもあって多賀野ゆづは友達から敬遠されがちで一層勉強に逃げ込んでいった。
その一方で多賀野ゆづはクラスの友達を観察する。誕生日、血液型、癖や趣味、友達同士の相性などを綿密にデータベース化していった。ただそれらを殊更ひけらかすようなことはしなかった。あくまでこれ以上仲間外れにされないための防衛手段だった。




