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四十八告目 天人講 2
雨尻英郷は禅寺の三男だった。何とか学校を出たが何の才覚もなく、素行が悪いせいで敬遠され僧にはなれなかった。親や知人の紹介で地方の生涯学習や塾で書道や写経、瞑想を指導して回っていたがそれも中途半端で長続きしなかった。
その旅先で雨尻英郷は多賀野ゆづと出会う。安宿の隣室にいた多賀野宗平の面倒を見たのきっかけだった。雨尻英郷に助けを求めにきた多賀野ゆづは彼の孫だと言った。
多賀野ゆづの父は学習塾を経営していたが倒産して自殺していた。
保証人だった多賀野宗平は借金を相殺するかわりに彼女を引き取ったらしい。
多賀野宗平は若い時分にヤクザの世界に足を踏み入れたこともあり、今はその時の伝手を頼っての旅暮らしだったという。




