第13話 頼りないな
「初めまして、えまちゃんから聞いてるかもしれないけど、私は津田ゆりか。こっちのチームのリーダーです。えまちゃんのところのリーダーはお姉さんでいい?」
「あー…リーダーとか決めてなかったけど、まあ、いいよね、お姉ちゃん?」
ん?あ、え?
「私?」
突然話が回ってきて、私は驚いて聞き返してしまった。
今は放課後で、何故か絵愛、愛里と共にライバルチームの子達と向かい合って座って話している。いや、話し合わなきゃいけないなとは思っていたけどさ、急じゃない?昨日会ったばっかなのに。
絵愛がうちの教室に来て、「放課後、あたしのクラスに来てね」と言って去ったのが昼休みの出来事。で、なんの事やらと思っていたら、まさかの顔合わせ?話し合い?だったなんて。
「そうだよ、お姉ちゃん」
笑顔で言う絵愛に呆れた顔で「まあいいけど」と言うと、絵愛は「ありがと!」と返事をし、ゆりかちゃんに「いいってー!」と言った。
なんか仲良くなってんなぁ…昨日はさんざん悩んでたくせにね。まあ、いいけどさ…
「あ、そうだ!自己紹介しようよ!お互い、名前とかわかってないと不便でしょ?とりあえずこっちからやらせてもらうね!」
そう言ってゆりかちゃんはおもむろに立ち上がり、ニッコリ笑顔で言った。
「さっきも言ったけど、私は津田ゆりか。このチームのリーダーです。よろしくね!」
するとゆりかちゃんの隣に座っていた(ゆりかちゃんはこっちから見て左端)ロングヘアの子が立ち上がって言った。
「アタシは梅崎美玖、一年B組。よろしくね」
まあ長いのでまとめると!(ゆりかちゃんから隣の人っていう風に順番に言ってた)
リーダーがD組の津田ゆりかちゃん。
ロングヘアの子がB組の梅崎美玖ちゃん。
ボブヘアの子がA組の近藤玲那ちゃん。愛里と仲良くなったらしい。
ツーサイドアップの子がB組の三島友奈ちゃん。
ポンパドールの子がE組の中西花乃ちゃん。
ウルフカットの子が同じくE組、田辺雫ちゃん。
ツインテールの子がF組の佐伯菜穂ちゃん。
ポニーテールの子が佐渡絵里香ちゃん。
らしい。八人組って多いね、覚えられるかな?
ちなみにクラス編成は、A組・B組は特別進学コース、C組・D組は総合進学コース、E組・F組は理数コースとなっている。
絵里香ちゃんが自己紹介を終えると、ゆりかちゃんが立ち上がって言った。
「はい、これでこっちの自己紹介は終わり。ちなみにグループ名は『EIGHTH STAR』っていうんだ。よろしくね」
えいす、すたー。なんかよくわかんないけどカッコイイね……ってあ!グループ名、まだ決めてないし!ま、それはいっか。とりあえずこっちも自己紹介をしないとだよね。
「初めまして、C組の田上愛佳です。三つ子の長女です。よろしくお願いします」
私が言うと、絵愛と愛里もそれぞれ
「田上絵愛、B組です。よろしく」
「A組の、田上、愛里です…よろしくお願いします」
と自己紹介をした。
さて、これからどうするんだろう?そう思ってたら、ゆりかちゃんが口を開いた。
「じゃ、自己紹介も終わったし、本題に入ろっか。ハイドラにはどちらかしか出られないから、どっちが出るかを決めなくちゃいけない。私としては、ハイドラ出場を賭けてるんだし、ライブ対決がいいなって思うんだけど、別の意見がある人はいる?」
しーん。
ま、そりゃないよね。だいたい分かってたし。
「だったらそういう事で。あ、愛佳ちゃん、先生に一緒に許可取りに行こうね。あとみんな、連絡先、交換しよ!いつでも連絡ができるように」
そのゆりかちゃんの一言で、連絡先を教え合う私たち。なんかゆりかちゃん、飲み会の幹事みたい。行ったことないけど。
「じゃ、今日はこれで解散ね!詳しいことは決まったら連絡するよ!それじゃ、お互い、頑張ろうね!」
そう言ってゆりかちゃんは、私と握手をした。
その手はしっかりしてて、なんだか自分は頼りないな、と思ってきたのでした。




