結末 7の1 【すず】
ご指摘いろいろありがとうございます。
レン編の音痴についてはすず編が終わり次第、見直しを行います。
「わぁぁん」
悲しい事があって私は一人泣いていた。
私が泣いていると必ず大好きな彼が歌で慰めてくれた。幼い彼の歌は舌足らずで少し音程が外れてしまっているが、一生懸命歌うユウ君の歌は私の心をポカポカと暖め・癒し・元気付けてくれた。
子供特有の舌足らずなユウ君の歌は成長と共に上達していった。
舌足らずなユウ君の歌は成長した彼からはもう聞くことは出来ないと思うと少し残念に感じる私がいるけど……
……幸せだったわ。
将来。私はユウ君と結婚して、子供を産み、幸せな家庭を築いていく。そう思っていた。
事実。ユウ君も私を大切に思い真剣に将来の事を考えてくれていたのに……
運命の日。
確かに目の前に敷かれていた幸せへと続いていた運命から見た目だけは完璧だったが中身は破滅へと続く運命へと私は乗り換えてしまった。
幻だった男の地位とお金に騙され、ユウ君と話し合い描いていた未来と大切にとっておいた大切なものを全て……
当然、まやかしの幸せな日々は終わりをむかえてしまう。
地獄へと一直線に転がり落ちていった。
ついにユウ君に浮気がバレてしまった。
私はこの時、取り返しのつかない過ちを犯してしまった。絶望するユウ君に酷い言葉を使ってフッてしまったのよ。
この時、過ちに気付いてユウ君に謝っていたら私の未来はどうなっていたのかしら?
何度目かのレンとのデートの日。
駅前のロータリーで一人の女性と出会ったことによりある事実が判明してしまう。
彼女はなんとレンの婚約者だった。どうやら私はレンの浮気相手だったようだ……
私との浮気が原因で婚約を含めたもろもろ全てがレンの有責で破談となってしまった。そして、彼はあろうことか私に暴力をふるった。暴力をふるわれた私はその場で別れることにした。
全てがまやかしのであったのだ。レンがこんな人間だと知っていたなら、レンに靡かなかったわ。
私はユウ君との平和で幸せな日々を手離してしまったことに深く後悔した。
「そうだ。ユウ君に謝らないと……謝れば……」
気付くとユウ君の隣には一人の女が居た。
一年程前から私のユウ君に色目を使っていた女だ。どうやら私が目を離していた隙にユウ君に近付いていたようだ。
邪魔な女をどう排除するか考えていた時、私はお昼休みに体育館裏で邪魔な女と使えそうな男達のトラブルを目撃した。
私は男達に近付き、彼等を唆してその気にさせた。
男達に汚されれば私達の前から消えるだろう。仮に消えなかったとしてもユウ君も複数の男を相手にした女よりも私を選ぶはずよ。
その気にさせた男達は計画を立てて、実行に移して……そして失敗した。
排除は失敗したけれど泥棒猫は声を失った。当初、私はいい気味と思ったが、あろうことか女は悲劇のヒロイン気取りでユウ君に更に近付いてしまったわ。
みんな泥棒猫に騙されて同情し始める。変わっていく流れに苛つく私。
男達は警察に捕まり、取り調べを受ける中で大人達の闇の部分がバレて事件は様々な所に波及していった。
警察の捜査で捕まっていく男達の関係者。
捜査の手は……
ピンポーン。
朝七時。玄関のチャイムが鳴った。
チャイムを鳴らしたのは、スーツ姿の二人の男と一人の女性。
彼等は警察官であった。
男達の供述から泥棒猫への事件について関与が疑われたのだ。
任意同行との事であるが彼等の目には軽蔑の色が浮いていた。
こうして私のした事が学校。家族。そしてユウ君に知られてしまったのだった。
〖結末 7の1 【すず】〗を最後までお読みいただきありがとうございます。
すず編は視点変更の為、二話にわける事にしました。7の1はおさらいで、7の2は警察にお世話になってからの別人の視点ですずの最終的ざまぁとなります。




