キル・フロア
投石機の高さは2メートルで、岩を投げる「腕」の一方には岩を投げるバスケットが付いてある。その反対側にロープが数列繋がっていてそれを中隊の人が握っている。
この投石機の発射は実に簡単だ。バスケットに岩を置いたあと、ロープを握った10人が高い位置から落ちて「投げ腕」を動く構造だ。人の重さに加えて人達が落ちる加速度が岩を物凄いスピードと威力でぶっ飛ばす。
「くわああ!嘘だろう!」
その投石機が二体なあって、玉将のやつらにもぼくにもそれはまさに災いその物だ。二台の投石機から飛んできた岩と物達は玉将のやつらを恐怖に追い込むには十分だった。
砲撃?
ぼくは「長」との戦いを「砲撃戦」だと呼んだか、まさに本物の「砲」の前ではぼくらがやっていた事は子供の遊びにしか見えない。
そして、投石機の側にいる中隊やつらが、オマケに投げ槍と矢を一緒に投げた。
玉将のやつらは無防備にぼくを追い掛けて、意外な攻撃にまさにどうしようもなかった。矢と石が雨のように襲って玉将のやつらは身を隠す場所を必死に探した。
あいにくに、ぼくにも玉将側にも不幸だったのは、中隊のやつらが「砲台」を設置したどころは書店のカウンタが並んでいるどころだった。
ここはバッテリなどの小品が陳列されているどころだ。当然にここだけは本棚や邪魔になる壁がない。
カウンタまでには開けた広場ような空間が広がっている。ぼくはその空間になんの策もなしにノコノコ入ってきたんだ!
ここは中隊が選んだ「キル・フロア」だった。牛や豚を屠畜する屠殺場では実際に動物を「肉」に作る空間をそう呼ばれている!
キル・フロア。
想像して見よ。殺される家畜が一列にベルトコンベイヤーのトラックの上に立って、自分の死を待っている光景を。まさにここもそうだった。
ベルトコンベイヤーがないだけ、中隊の挑む者は全部ここで殺される。ぼくも玉将のやつらも身をかがめて砲撃と矢の雨を避けるだけだ。
カウンタへの距離は20メートル、後ろの本棚まではほぼ同じ。それこそまさに進退両難、との道、中隊に殺される運命だ。
「玉将との腐った縁、ここで清算しよう!」
「一人残らず殺せい! 快准备!他们的主力在这儿!」
「除根这混蛋儿的主力!把他们知道这儿主人!」
「快!快!快进去!个个小队准备好了!连长同志!」
四面楚歌ってこういう状況だろう?聞こえるのは全部中隊の信号或いは中国語で、そろそろやつらの「小隊」が突撃の準備をしている。
あの小隊たちは近接攻撃の専門部隊だろう。中隊のやつは「ソ連式の戦術」に詳しく知っているようだ。
激しい「砲撃」のあと、歩兵を多数追い込んで勝負する戦術。つまりソ連式の「電撃戦」だ。まあ、この状況では電撃戦だと言う事もないが、その威力だけは半端じゃない
ぼくは倒れた屍体を盾として粘るだけ、何のいい手もない。この屍体もあのでっかい岩には耐えられない。アリを踏み殺すと同じ事になるだろう。
実際にぼく見たいに屍体を盾として引き去るやつは、岩にぶつかれて形態も分からずに圧殺された。くっそ、あんな風に死ぬのはいやだ!せめて屍体だけはこの建物を生きていた形態で出たい!
ぼくの計画通りになったら、玉将のやつらと中隊が正面に激突してその隙間を狙ったはずだ。
しかし、中隊との戦力差はもう比べないほどだ。これでは戦いじゃなくて一方的な虐殺になる。玉将のやつらとぼくは完全に同じ状況だった。
同じ立場。
あ?待って。
その瞬間ぼくは変な「策」を思い出した。
「ラクロスウウウ!ぼくの話を聞け!」
ふっと、頭を振り向いたどころには「長」がいる。ぼくはやつに叫びながら手を振った。
「なんだ!この鼠やろう!自分の仲間に裏切られたのか!」
「そうじゃない!ぼくの話を聞け!」
「話がくそか分かるもんか!ここを出たらてめえを真っ先にぶっ殺すぞ!いや!ここでてめえだけは殺す!」
「長!」
長。ぼくの叫びを聞いたあと、ラクロス、つまり長の動きが止まった。
「な・・・なんだ!何でそのあだ名をしっている!」
「ぼくだよ!ぼく!森田ゆう!高校二年生!二年D組の!」
長のやつとの距離は10メートルほどだか、彼の驚いた顔だけはばっきりと見える。
「森田ゆう。本当に森田なのか!」
「ぼくはあんたがくれた「メロンパン」!絶対わすれない!そして、ぼくの代わりにトイレを掃除したのも!」
「ゆう!本当にあの森田!くうっ!メロンパン!」
あの時。
長がぼくにくれたパンは何もないただの「パン」だか、彼にもぼくにもそれはただの「パン」じゃなかった。
あの時、何らかの下らない理由で太田はぼくに「絶食」を命令した。太田とD4の命令は学校の内では絶対的で、それを違反したら長もただでは措かない事だった。しかし、長は危険を冒すにぼくにコッソリとパンをくれた。
何もない行為だか、まさに「命をかけた些細な助け」だった。長が「すまない」だと行ったのはあの時だった。
俺が出来る事はこれだけですまない。
俺が役に立たないのですまない。
あの時の言葉が嘘?
いや、あの時、長もパンを渡す手は震えて涙を流したから。
悔しいだと涙を見せただから。
長もぼくを今更見分かって、なんと涙がせきを切ったように頬に流れた。
「森田!もりたあああ!」
「そうだよ!あの森田だよ!あんたが助けた奴隷!あの時のパンと好意は一生忘れない!本当にありがたかったよ!」
「こんなバカな!あのネズミが森田!!もりたああああ!」
こんな言葉を交す間にも玉将のみんなは倒れた。しかし、ぼくと長はあの時に戻ったようにお互い涙を流した。
「森田!東京に行ったんじゃね?どうして君もここに!」
「ぼくもやりたい話は山ほどあるか、時間がない!こもままじゃあんたらもぼくも全滅だ!」
長は屍体の後ろで首を振ったか、あいにくに長は一人ではなかった。羊の刺しを持っている長の仲間がぼくに刺しを見せた。
「おい!相棒!何を考えている!あいつは俺たちをここに導いたやつだよ!やつをどう信じる?きっと、やつが言っている事は全部ワナだよ!」
「しかし、このままじゃどうしようもないじゃないか!」
「そ、それは!」
「一か八か試して見よ!あいつだけは信じる事が出来るんだ!」
長が言う通りだった。玉将の戦士が大分なくなった今も中隊は砲撃をやめなかった。そして、向うから砲撃がつくギリギリの距離まで近接兵が届ける姿が見えた!ぼくはガラスの破片で見た状況を長に知らせた。
「ここに砲撃で封じ込めて、もうすぐ近接戦をかけるつもりだ!」
「ならどうする!」
「砲台を攻撃する!」
「森田!正気が!」
「やつらの投石機は弱点があるんだ!ぼくを信じろ!」
例え、長がぼくが知っていた長だとしてもこの「建物」の中のぼくを信じるのは全く別の話だ。この建物は人を狂わせて人を「アイディ稼ぎ」と「力」で屈服させる。
外ではいいお父さん、いい友だちだったか知らないけど、この中では見事な殺人鬼になる。
駅ですすれ違う平凡な人が、ファミ・レスの客が、コンビニのバイトさんが、この中ではどうなるか分からない。ぼくは「恵比寿」と「秀平」の事から彼達が外では平凡な市民だったと気づいた。長はあの優しい長が間違いないか?さあ。
「ならば、俺はどうすればいい!」
「進む!後退じゃなくて!一緒にやつらに突撃しよう!」
ぼくは中隊の陣営を指さした!長は首を軽く横に振った後、ぼくを見つめた。
「どの道、死を待ってるのはいやだよ!。おい相棒、やつの言う通りにしよう。」
「おい!正気が!どこの馬の骨か、牛の骨が分からないやつの話をどう信じる!」
「どこの馬じゃねえ!ぼくのクラスメートだ。「元」だったけどあいつだけは信じ合えるやつだ!」
ぼくは瞬間、喉が震えて話が出てなかった。
クラスメート。
そんなのぼくにもあったのか?ぼくがあの時、二年D組で見た人達の目は人を向かい合う人の目じゃなかった。豚とかの家畜などを見る目。
そうだ。ぼくにはクラスメートなんかなかった。
ただ、数多いの傍観者がいただけ。
しかし、長はぼくを信じて今、ぼくに「クラスメート」だと呼んでくれた。ぼくはその何気ない言葉がありがたい。
長は昔のまま、あの長だ。
「森田!何を泣いている!いこう!君に全部任せるかから!」
「任せとけ!きっと、中隊の砲台をぶっ壊して見せるから!'
長とぼくはお互い首を振ったあと、同時に前に駆けた。
変な事じゃない?
ちょっとなん分前ではお互い殺し合うと努力した人達が協力して巨大な敵に立ち向かっている。
そして、ぼくが思った通り接近すると、投石機の射程距離には逆に入らなかった。なぜならそのタイプの投石機は弧を描いて弾丸を飛ばす武器だ。
当たり前にこの狭い空間、低い天井では標的が急に近づいたら「角度」が出ない!
「おい!クラスメート!あんた何!ボンヤリすんなよ!」
長の相棒も盾で矢をかばうながら笑った。
あの砲撃を見て前進する「狂ったやつ」はあまりにもないはずだ。中隊の指揮官は慌てて小隊に後退命令をした。多分、こっちに悪名高い「ラクロス」がいるのを見たせいだ!前進していた小隊は急に後退命令を聞いて混乱にはまった。
中隊の小隊システムは偉いだか、彼らも砲台を向かって突撃なんで考えていないはずだ。その上にぼくは鉄板とあいつらの信号「口笛」をモノマネして、やつらの陣営の混乱を加重させた。
突撃するぼくたちには小さくでも隙間が必要だった。その隙間は投石機の射程距離と近接兵の陣営の狭間に作られた。ぼくと長が止まったどころは投石機の近接射撃が不可能などころで中隊兵がまた届かないどころだった。
「ぼくが援護するから!長、君は中隊の「動力源」を狙え!」
「分かった!あの紐を握ったやつらだろう!」
ぼくと長は長い間、呼吸を合わせたように動いた。長の仲間も前に盾を持ってぼくをかばった。刺を持っているやつはぼくに笑い顔を見せた。
「君を殺すのはそのあとだ!さあ、さっさと戦え!」
「わかった!」
ぼくは自転車チューブで矢を放した。ここなら投石機に矢が届く距離だ。当たらなくてもいい。
今の戦いの核心は砲台の無力化だから!
運がよかったのか?ぼくが放した矢は投石機のロープを握っているやつの心臓に的中した。そして、ぼくは続きに矢をつけて、やつらの「つぶて兵」や投げ槍兵を攻撃した。
しかし、中隊の兵力はぼくが昨日経験した以上だった。多分、ここに精鋭兵力を「余力」としてを残したあと、動いたせいだろう。
ぼくはいつの間に持っていた矢を全部放してパチンコ玉を投げた。ぼくがこう時間を稼いだ間、悪名高い「ラクロスラケット」が動いた。長は仲間と呼吸を合わせて投石機の中央へ石を飛ばした。
ロープを握っているやつらは長が投げた「弾丸」で当たられて「おっとと」と悲鳴を上げた。そして、長の「手」はそこで終わっていない。弾丸を直接に当たっていないやつも咳をしながら大げさの身ぶりをした。
「これはガスだ!こぼん!やつがガスを使った!」
「酒呑童子が来る!ガスだ!」
パニックは伝染が為やすいものだった。誰が叫んだ「ガス」って言う事でまた指揮が出来なくなった。昨日、酒呑童子と戦ったやつらにはガスはただのガスじゃなくて酒呑童子の同じ意味かも知らない。しかし、長は「ガス」をどう手に入った?その疑問はすぐ解けた。
「七味?」




