逆襲
ぼくはさっき夢の中で見た「女の子」の声が思い出した。
「人間」として許さない!
人間。
彼女が本当にあの日、ぼくの代わりに太田やつにそんな話をしたのかはぼくも分からない。
ぼくの記憶が作り出した架空の女神かも知らない。しかし、彼女の声はまたぼくの中に明るく響いている。その響きがハスタ組の話と合わせてぼくの「良心」を刺した。
「あんたたち馬鹿ね。みんな、馬鹿。こんなの・・・。」
馬鹿なのはぼくだ。ぼくは馬鹿みたいに喉が震えで、ぼくの話は泣いてる声が半分だった。
ぼくはコップを引ったくってゴクゴク水を飲んだ。水はとてもうまい!ぼくは半分残った水をももりんに渡した。
「なら、いいんだろう。」
「へへ、それでは遠慮なく。」
ももりんも他の人も残った水を飲んだ。最後でハスタも水を飲んだあと、ぼくに余った水の量を見せた。水はペットボトルの5分の1しか残っていない。
「どーちゃん。今日、勝負をかけるしかないよね。」
「水か。確実なタイムリミットだね。」
「そうよ。」
「上には・・・。いや何でもない。」
ぼくは自分がいた雪の部屋を話し出そうとしたが、それが無駄だと思って話題を変えた。
まず、そこにはあの鬼がいる。二度とあの鬼と向かうのはいやだ。ぼくはただやつの気まぐれで生き延びただけた。
ぼくはハスタの主意を分散するため、昨日分捕りした「うまい棒」を出した。
「5等分したら不足だか腹の足しはなるだろう。」
「え?こんなのあったの?」
「ぼくが持っている食糧はこれだけ。」
ハスタはうまい棒を握って感激したようだ。水がないと当然で食糧も不足だったはずだ。
「これは勝利の後のしよう。」
「え?なんで?」
「人間って「希望」があれば強くなるから。」
彼女はぼくに向けて明るく笑った。その笑い顔はなんか夢で見た少女と似ている。あ、そうか。ハスタを見たせいであんな夢を見たかも。
「さあ、いこう。どんな物があんたらとぼくを待っているか分からないけど。」
こんな話をしたあとぼくが扉を開いて直後。
「こいつらだ!」
「ここに女がいる!本当だ!」
扉が開いた瞬間、長刀がぼくの顔を横切って入って来た。ぼくはビックリして扉を閉めたが、攻撃者は扉に鉄製椅子を挟んでしまった!カン-と声と一緒に物凄い金属音が響いた。
「後ろへ!ぺル!後ろに!」
ぺルは槍を持って後ろに振り向いた。ここは両方向に入り口があって一方が攻撃されたら他の方向に逃げる事が出来る。しかし、ペルとハスタが開いた後ろの扉にも「敵」がある。どういう事だ。
ぺルは手の甲を刺されて後ろに退いて、その位置をハスタが代わりに守ってきた!彼女は片手で石斧を振って後ろに入る敵の手を躙った。そんな彼女にも刃が向かう時、意外などころで、意外な声が聞こえた。
「女が二人だ!傷付けるな!少年の方は倒れた!」
待って、あの声は?
「無理やりするな!こっちにはわしがいるから!男のほうは「中」でなんとかするから!」
中。
ハスタ組の中。
ゼロ層で老人がリリィにやられたのを見て、ぼくは老人は「敵」じゃないだと錯覚していた。
裏切り者はなんと老人の「秀平」だった。
秀平はぼくに向かってぺルに渡した槍を刺した!前は長刀、後ろにはぼくが作った槍。こんなのあり得るかよ!
ぼくは仕方なく扉を諦めて、秀平の方へ身を飛ばした。槍先が間一髪にぼくの脇をすれすれに横切った。
ぼくは槍の棒を脇に挟んで秀平にそのままヘット・バットをした。ぼくの頬に骨がカリカリと折れる感触があった。秀平の鼻は骨が完全に崩れて鼻血がごぽごぽ出た。
「何故だ!何故、裏切たんだ!」
「へん!裏切る?誰が?わしは仲間と一緒に女たちを狙っただけ!」
こんな!そうだ!考えて見たら、昨日もどうやって中隊のやつらに発見されたのが疑問だった。ぼくは裏切り者があったら「ハスタ」だと思って、全然秀平だと気づいてなかった。
「このやろう!中隊のやつらか!」
「だれが中隊だ!わしはただ、女が欲しいのであのアマを追っただけ!」
「黙れ!このくそやろう!死ね!」
建物の外なら老人にこうすれば、ニュースに出るかも知らないが、ここでは敬老なんか縁がない言葉だ。ぼくは秀平にまたヘット・バットをした後あの槍で秀平の喉を刺した。秀平はなんかを言おうとしたが、そのまま即死した。
ぼくは槍を奪って前と後ろを見た。
前、後ろ。
敵はそんなに多い数ではない。あ、こいつらこそ猛獣が残した物を食うハイエナだ!そうだ、死んだ秀平はこういった。
「農作物を耕作するように有力な新人にアイディ稼ぎをさせたあと最後では裏切って殺すのだ。」
この場合はアイディ稼ぎじゃなくて女狩りに変わっただけ、秀平はハスタ組に「耕作」をしんだ。なぜ、その「秋の取り」をしなかった理由も分かる気がする。死んだ「斎藤さん」が苦手だっただろう。こいつらは「プレデタ-」じゃなくて「スカベンジャー」だから。
自分が正々堂々に向かって来るやつらではい。汚い手段を使っても弱い人や死んだ人からアイテムとアイディを奪うやつら。
「汚いじゃねえが!」
ぼくは秀平を殺した後、押し寄せるやつらに槍先を回った。
「ハスタ!この前はなんだ!」
「階段よ!下まで長い階段で繋がっている!」
その話で十分だった。ぼくは半分開いた後ろの扉を引っ張って完全に開いた。とびらに付いて押し続けていたやつらがガラリと前に倒れた。ぼくは倒れたやつの肩を足で踏んだまま槍で魚を刺すようにやつの首を刺した。そして、起きるやつを足で蹴飛ばした。生と死の一瞬だった。
ぼくの蹴られたやつは仲間と絡み合って今度は後ろに倒れた。やつらにはもっと不運だったのは、後ろは長い階段だった事だ。
ここで攻撃をかけたやつらは、ぼくの体当たりで完全に倒れた。その中には倒れた衝撃で首が折れたやつもあった。後ろに倒れたやつらを見て、またぼくの中の「悪魔」が囁いた。
逃げろ。このままじゃハスタなんがどうでもいいじゃね?あんたは十分頑張ったよ。この人たちのために犠牲する必要はないじゃない?
「しかし、水の分は戦うから!」
ももりんがあげた水は本当にうまかった。ぼくも救済不能の馬鹿かも。ぼくは槍先を後ろに回ってハスタに言った。
「後ろはぼくに任せて!あんたたちはここへ!」
都合よくにぼくの足下では「長刀」があった。ぼくはその長刀をハスタに渡した。
「貧しい生活にお互いさまね?」
「うっせ!こっちのやつらは倒れていたが油断するな!」
「分かったわ!あんたは以外にお喋りなの!」
「うっせ!さっさといけ!ももりん、ぺる!あんたらも!」
ぼくとハスタはお互い悪口を取り交わして、お互いの位置もチェンジした。ぼくは走る力でそのまま槍を刺した。とびらの間に正確に槍が過ごして悲鳴があげた!
ぼくはハスタが残した石斧で敵の頭を打ち下ろした。人の頭が卵ようにパシャッーと破れて血が飛び散った。
自分が驚くほど今のぼくは冷静な人殺しだ。ぼくはまたその後ろにいるやつを槍で押っ付けた。
「ケッ!てめえ!」
「のこのこ入るな!」
ぼくは石斧と槍を持って、後ろで攻撃したやつらを押っ付けた。結局、不意の一撃を耐えなくてやつらは引き去ってぼくは休憩室のとびらを閉めるのを成功した!
「ハスタ!後ろはいい!道を開くのだ!」
「わかったわ!」
「ぺル!今度は失敗するな!槍兵であるあんたが退いたらみんなが殺される!後ろにはぼくがいる!ぼくを信じて!」
信じる?
ぼくが言える話かよ。虎視眈々この人達を裏切るとするやつが。しかし、ぺルはあるほどパニックから回復したようだ。階段の下には敵がそろそろ起きてきて布陣を整備した。
ぼくは槍をペルに渡して自転車チューブを出した。
「まさにドぺルゾルトナだな。」
皮肉な状況だ。このドぺルゾルトナの名前は中世ドイツの傭兵集団のあだ名だった。
この兵士たちは槍兵が突破されたり危険になったら槍兵の後ろで現れて槍兵が戦列を回復するまでに時間を稼ぐのが役目だった。今も同じにぼくはハスタとぺルの後ろで彼女たちを守らなきゃならない。
ぼくはチューブを引っ張ってパチンコ玉を投げた。ハスタの足を狙ったやつが顔を被って後ろに倒れた。階段で転んだやつは首の骨が折れて即死した。
「ありがとう!」
「どういだしまして!」
ハスタは細し手で長刀を必死で振ってもう一人を殺した。腹が鋭い刃で切り裂いて内蔵がたらりと落ちた。へどが出る状況だか、そんなのを考える暇もない。
今度はぼくが槍の間から出てもう一人の頭を石斧でぶっ殴った。槍先を守るために小さいな盾を持っていたが、ぼくが急に出たのを全然予想できなかったそうだ。
バジャッと気持悪い音と一緒にやつの頭から血と脳水が飛び散った。ぼくは喊声をあげてやつの胸を蹴飛ばした。
均衡を失ったやつは仲間とまた絡み合って後ろに倒れた。生き残ったやつはもう二人いるが、やつらはほとんど真面な攻撃さえ出来なかった。
ぼくはハスタの後ろで戻って彼女たちを前進させた。
「おっ付けろ!勝機はもうわれらにある!」
大河ドラマで出てくるセリフじゃない?ぼくはまるで織田信長や武田信玄になった気分で、ぼくは槍の前後を走ってやつらの戦列を取り崩した。やつらは槍とぼくの変則攻撃でどう防御するが躊躇う間、ぼくたちに殺された。
そろそろ、どう戦えばいいのがわかる気がする。
ぼくは本当に「ドペルゾルトナ」になった。彼らが「二倍に給料を貰う」理由と彼らがその意味で「二倍兵」って呼ばれる理由もぼくがやった事と同じ役目をしたからだ。
両側の槍の森を過ごして自分たちの槍兵をために命をかける兵士。とても危険役目なので彼らの給料は通常の二倍になったんだ。
ぼくが後ろに戻った間、ハスタとぺルが残した二人を槍で刺し倒れた。やつらは槍のリーチには全然相手にならなかった。
「このやろう!卑怯だぞ!長い槍で!」
「不意打ちしたくせに、どこの誰の話だ!」
もうすぐ下に繋がる階段は血と屍体で詰まった。ハスタは一人の首を長刀で刺してぺルも他のやつの腹を槍で刺した。ぼくは直ちに前へ走って倒れたやつらの止めをした。
また息が残っている敵がぼくの確認殺害で息を失った。ぼくたち四人の息音が聞いてるだけでまた周辺は気持悪い静寂に沈んだ。ぼくは片息をつくながらハスタに振り向いた。
「ハアハア。ハスタ、声を聞いて、他のやつらが来る。早く移動しなきゃ危ないんだよ。」
「分かったよ。いこうよ。」
「ぺル。あんたもよくやった。」
ぺルはちらと見ても昨日、初めて人を殺したぼくと同じに見える。遠距離武器はいいけど、近距離武器はその罪悪感が酷い。人の生肉を切り破る感触はまさにショックその物だ。
「た・・・隊長。」
「仕方ない。ぼくはあんたが正義の見方だとはいわない。けれど、あんたが一人前にやってくれたから、ハスタとももりんが無事だった。」
「そうですか?」
「そんな状況だったじゃない?まさか、内部で裏切り者がいたとは。」
ぼくとペルは約束した通り秀平の屍体を振り向いた。
「どーちゃん。あんたがいてくれて勝ったよ。」
「何を言っている。運がよかっただけ。秀平はあんたと出会った瞬間から、ずっとあんたとももりん
を狙ったよ。多分、斎藤って人がいたから様子を見ただけ。」
ハスタはぼくの話に身震いした。
「私たちにもどーちゃん、あんたと出会ったのが幸運だったかも。」
「下らない話は止せ。後ろでいる兵力が階段に遠回りしたらまた戦わなきゃならない。」
「わかったわ。いこうよ。」




