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ROAD  作者: たけまる
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第六話

俺は天上通りにある店に来た。

キャバクラ「EDEN」

女遊びをする為じゃない

知り合いに会う為だ。

「いらっしゃいませ。」

店に入り席を案内され

椅子に座って俺は

「りえはいるか?」

「りえさんですね。少々お待ちください」

タバコに火をつけ

待っていると。

黒服と一緒に来る一人の女性

「お待たせしました。りえさんです!」

天鳳街で人気キャバクラ

「EDEN」ナンバーワンの「りえ」

俺の幼なじみ

本名 加賀沙恵莉(かがさえり)

挿絵(By みてみん)

「りえです。……仁ちゃん?」

俺は立ち上がり

「ただいま……沙恵莉」

俺に近づく沙恵莉

するといきなりビンタをしてきた。

挿絵(By みてみん)

沙恵莉は泣いていた。

「馬鹿!心配してたんだからね。」

すると俺は

「悪かったすまない」

俺達は座ると

沙恵莉は落ち着いたのか

俺に聞いてきた。

「いつ戻って来たの?」

「ついさっきだ。」

「そっか…もう十年経つんだね」

「お前はすっかり大人の女性だな。沙恵莉」

「仁ちゃんだってすっかりおっさんじゃん」

俺と沙恵莉は幼なじみだが

沙恵莉は俺らより歳が若い

子供だと思ってたが

すっかり大人の綺麗な女性になっていて

少し驚いていた。

「獅音とは会っているのか?」

少し黙って沙恵莉はこう言った。

「獅音とは会ってないんだ…」

「何があった?」

「何にも聞いてないの?」

そう言うと沙恵莉は重い口を開いた。

5年前 天翔會本部

「今日は皆さんに紹介したい人が居ます。

入ってくれ」

宗家はそう言うと

部屋に入る一人の人物。

挿絵(By みてみん)

「失礼します。」

「会長僕らを呼んでなんなのこれ?」

少し嫌な顔をしながら宗家に問う東金。

「ほぉ………これはどうゆう事ですかね?会長」

眼鏡を掛け直す岩城。

「彼を直系に格上げしたいと思いましてね」

宗家は真面目な顔でこう言った。

その男こそ獅音だった。

「皆様

お忙しい中お集まり頂きありがとうございます。」

挿絵(By みてみん)

獅音はこう言って頭を下げた。

宗家はこう続けて言った。

「彼には金稼ぎの天賦(てんぷ)の才がありますからそうゆう人間は直系に格上げして私の為に働いてもらおうかと思いまして。」

タバコ吸いながら阿久津は宗家に聞いた。

「俺の記憶が正しければこいつは二代目鬼頭組の組員だったはずですが?」

その時獅音がこう答えた。

「あの組にはもう未来はないと思いましてね。その時会長から声をかけて頂き新たなシノギも見つかったので先代の鬼頭相談役に盃を返し今後は

天翔會直系菊永一家とし籍を置かせて頂き

これから精進致しますのでどうかよろしくお願いいたします」

獅音は幹部陣に頭を下げこう伝えた。

「どうでしょうか?皆さん」

幹部陣に問う宗家

「会長が良いなら僕はいいよ〜」

「東金と一緒で私も大丈夫です。」

若頭補佐の二人は承諾した。

しかし若頭の阿久津はこう答えた。

「俺は疑い深い性格でねこいつには

何かあると考えちまうんですよ...」

タバコを吸いながら獅音に近づいて

凄まじい圧をかけてこう言ったのだ。

「阿久津さんの言い分も分かります。

なら

これから彼には天鳳街で守り代を頂いている店に行き

値上げ交渉をしてもらいましょう。

皆さん最近守り代が安いと思いませんか?こちらは命をかけて守っているのに

それを軽んじてる者が多すぎると思うんですよ

私は。」

そう言ってリストを獅音に渡した。

「これが守り代をもらっている店のリストです。交渉お願いしますね。」

冷酷で冷たい目でリストを渡す宗家だった。

「かしこまりました。」

それを受け取る獅音。

幹部陣はそれを見て部屋を後にする。

翌日から菊永一家は脅しに近い交渉を

各店舗で行っていた。

それは沙恵莉が働いている店にも被害を出した。

「店長…これ以上被害出したくないならサインか判子押せ。」

タバコを吸い獅音は店長に言った。

「しゃ…社長…には話を通している……んです…か?」

「店長さんよ社長じゃなくてあんたに聞いてんだよ?あぁ?コラ?」

胸ぐらを掴み脅しをかける松井。

挿絵(By みてみん)

この交渉を行っていると

「待ちなさい」

そこには和服を着た女性が立っていた。

俺も世話になってる女性

EDEN経営者 乃木綾子(のぎあやこ)さんだ

挿絵(By みてみん)

「これはどうゆう事?獅音君」

綾子さんは獅音に言う

「社長さん守り代の値上げ交渉です。これにサインをお願いします。」

その紙を綾子さんに渡したのだ。

「この事あの人は知ってるの?」

そう獅音に問う綾子さん

獅音は少し黙ってこう答えた。

「あの人はもう関係ないです。今は天翔會直系の人間として交渉に来ているのでこれにサインお願いします。」

「分かったわ…サインでいいかしら?」

紙を受け取りサインを書く綾子さん

「社長…よろ…しいん……で…すか?」

「これ以上店の損害を出さない為にもそれにキャストや従業員を守る為ならしょうがないわよ…」

紙を受け取り帰ろとする獅音達。

「ありがとうございました。では何かあればご連絡を…要帰るぞ。」

「へい…おーし皆帰るぞ!」

出口に向かうと

「獅音ちゃん…」

沙恵莉が獅音の前に立つ

すると…

挿絵(By みてみん)

「最低…」

沙恵莉は獅音にこう言ったのだ。

すると獅音は

「悪かったな…」

そう言って出て行ったと言う。

「それが獅音ちゃんとの最後…」

どこか寂しそうな顔で酒を飲む沙恵莉。

「変わってないと思ったが変わったんだなこの街も住んでる人間も…」

俺も少し寂しい気持ちになってしまった。

「そろそろ行くわ」

「仁ちゃん泊まる家あるの?」

「何とかする」

「それならこれ!」

沙恵莉はバックから鍵を渡してきた。

「出所祝いにこの部屋使ってよ」

「おいおいこんなの受け取れないよ」

「全然大丈夫!このアパートね

男性スタッフ用の社宅だから気にせず使ってよ」

「でもなんでお前が持ってんだよ?」

「こう見えてこのお店の副社長だからね私!」

「副社長?」

「そう!私がこの店の運営とスタッフ管理を

任せられてるのだから空いている社宅の鍵も私が預かってるのしかも今男性スタッフ一人しかいなくてガラガラだから好きに使って」

「すまねぇありがとうな」

「私ね…今日仁ちゃんに会えて嬉しかった…また会いに来てね…」

泣きそうな顔で沙恵莉は俺を見送った。

さすがこの街で生きてる女だけはある

芯が真っ直ぐで折れない心

この街ではそういう人間が生き残る。

店を出てタバコを吸っていると。

「ちょっと待ってよー」

俺はこの街には似つかない女性とすれ違った。

挿絵(By みてみん)

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