第三話
白い封筒には「破門状」と書いてあった。
「破…門…状?」
俺はこの状況を理解できなかった。
谷原はそんな俺に淡々と伝えてきた。
「本家はあなたを破門だと伝言を頼まれたした後…」
「待ってくれ」
「はい?」
俺は弁護士の話を遮りこう言った。
「おやっさんはなんて言ってんだよ?」
「それですか……この話を受け入れました」
「えっ?」
俺は頭が真っ白になってしまった。
そしたら弁護士の谷原はこう伝えてきた。
「ここで罪を認めたら十から十三年で出所できます」
俺は凄まじい圧でこう言った。
「てめぇふざけんなよ」
今すぐにでもアクリル板を壊して
こいつに殴り掛かろうと思った。
しかし谷原は声を上げた。
「あの人の心意気を無下にしないでくれ」
「おやっさんの……心意……気?」
「本家は元々あなたを破門ではなく消せと言っておりました。」
弁護士が言う言葉とは思わなかった。
そしてまた淡々と話を進めた。
「いいですか?鬼頭さんと熊井さんは
必死に命令を取りやめるように幹部の皆さんに懇願していました。」
谷原は事の顛末を俺に教えてくれた。
俺が逮捕された日
事務所の電話が鳴る。
「はい、鬼頭商会です……えっ?兄貴が?」
舎弟が驚いていると。
「どうした?」
「サツから電話なんですが……」
なぜか口が籠る舎弟
若頭の熊井敬三が電話を替わる。
「若頭の熊井です。」
相手は警察だった。
「斑目仁さんを今逮捕しました。」
「仁を逮捕?罪状は?」
「梶原豊さんの殺害の容疑で」
「なんだとコラっ!あいつが人を殺るなんてありえねぇだろ!」
「何があった?」
大声で話をしていたら
応接室で打ち合わせをしていた
おやっさんと澤田が部屋から出てきた。
鬼頭組組長 鬼頭忠雄
その後ろにいるのは
俺の弟分 澤田龍輝
電話を切って熊井の頭はおやっさんにこう伝えた。
「親父、仁がパクられました。」
「なに?仁が?」
「はい…どうやら殺人の容疑みたいで…」
「あいつが殺るわけないだろう」
また電話が鳴った。
電話に出るのは熊井の頭
「はい…鬼頭商会です。」
電話の相手は天翔會本家だった。
「天翔會の宗家です。鬼頭さんは居ますか?」
熊井の頭はすぐにおやっさんに電話を変わった。
「はい。鬼頭です。」
「宗家です。今すぐ本家に来ていただけますか?」
「わかりました。」
電話を切り
おやっさんは熊井の頭にこう伝えた。
「熊、裏取りを若いのにやらせてお前と澤田は俺と一緒に本家に行くぞ。」
「わかりました。」
そう言うと三人は支度を始めた。
事務所のドアが開き二人の男が入ってくる。
タバコを咥えて部屋に入ってくる男。
俺の兄弟分 菊永獅音
「菊永の兄貴は今日もモテモテでしたね」
笑いながら入ってくる男
獅音の弟分 松井要
債権回収があったのかそんな二人を余所に
皆が慌ていた。
「どうしたんだよこんなにバタバタして?」
松井が他の舎弟に聞くと
「斑目の兄貴がパクられました。」
「あぁ?仁がパクられた?」
不機嫌そうに言うのは獅音だった。
「獅音、 裏取りの指揮を頼む」
おやっさんは獅音に言った。
「分かりました。情報屋に連絡します。」
「急ですまんが、詳しい話は若いのから聞いてくれ」
「はい…お気を付けて」
頭を下げる獅音。
そう言うとおやっさん達は本家に向かった。
本家に着くとそこには既に幹部が勢揃いだった。




