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ROAD  作者: たけまる
17/19

第十七話

朝事務所に顔を出すと

エマがソファに座り俺を待っていた。

「やっほ〜仁ちゃん」

「おう……

早速教えてくれラーメン屋の件」

エマは一枚の封筒を俺に差し出してきた

俺は中身を確認する。

「ラーメン屋に嫌がらせしてるのって

東金一派に雇われた半グレだね〜」

「また東金一派か……

あのラーメン屋に何があるんだ?」

「それね〜

あそこら辺に高層ビルを建てる予定があるんだけどラーメン屋の店主が、意地でも立ち退かないから嫌がらせしてるんだって〜」

東金一派……

元々半グレのケツ持ちをしてるのは知ってるが

ここまでの事をするとは思えない

俺はエマに聞いた。

「誰が仕切っているんだ?」

エマは少し困った顔で

「それがね〜まだ分かってないんだよね...」

「分かった……引き続き頼む」

「分かったけど……調べてたら、

東金一派が仁ちゃんを探してるって分かった」

「あぁ……それなら俺も昨日の夜犬飼から聞いた」

「犬飼総司と会ったの?」

「ああ……あいつなら、

その辺歩いてりゃ向こうから見つけると思ってな……」

野沢さんがコーヒーを俺の前に置いた。

「斑目さん……危険な事だけは」

「野沢さん分かってますでも……」

俺はコーヒーに手を伸ばした。

「これが俺のやり方なんで...」

「分かりました……

しかしラーメン屋の件、

どうしましょか?」

野沢さんは心配そうな表情で俺の顔を見た。

「今から俺がラーメン屋に行ってきます。

店長とも少し話しますよ」

「分かりました。

お嬢様と寛太君も店にいますので、

よろしくお願いします」

俺は事務所を出てラーメン屋に向かった。

同日 ラーメン屋

「いらっしゃいませ……兄貴!」

「おう……」

「斑目さん……おはようございます」

店の奥から寛太とお嬢が出てきた

「お嬢、寛太……店の方は大丈夫か?」

「えぇ……まぁ……」

気まずそうな表情の寛太。

よく見ると、

頬がわずかに腫れている。

「寛太……お前、

その顔どうした?」

「実は昨日……例の奴らが来まして……」

「何?」

「でも大丈夫。ある人に助けられたの」

お嬢から昨日の一件を聞き、

俺は思わず聞き返した。

「……要が助けてくれた?」

「うん……でも助けてくれた後すぐ行っちゃった」

「そうか…」

要……。

昔から義理堅い奴だった。

獅音に惚れ込み、いつもあいつと行動していた。

それなのに……

「兄貴……?」

「いや、なんでもない」

その時

俺たちの背後から声が飛んできた。

「おい、てめぇ……この前の」

俺が振り返ると、

数人の半グレがこちらへ近づいてきた。

「なんだ、てめぇら?」

俺はタバコに火をつける。

「この前はよくもやってくれたな」

「おっさん、今日は覚悟しろよ」

その時

男たちの後ろから、

ひときわ図体のでかい男が姿を現した。

挿絵(By みてみん)

「こいつか?」

「そうだよ……ミキくん」

俺は煙を吐きながら

「お前臭ぇな」

「なんだとコラ?」

ミキが怒鳴りながら殴りかかってくる。

俺は身体をずらし

その顔面に蹴りを叩き込んだ

挿絵(By みてみん)

巨体が大きくよろめいた。

「……図体だけかよ」

ミキはふらつきながら立ち上がった。

「この野郎……!」

再び殴りかかってくる。

俺はその拳をかわし、

今度は腹に蹴りを叩き込んだ。

「うぅ……」

俺はミキに近づいた

「こんなもんかよ……」

「てめぇ俺が誰だが知ってるか……

東金一派の人間だぞ……」

俺はそのまま拳を振りあげた

「思い出した……

あんた斑目……」

言い終わる前に、

俺はミキの顔面に拳を叩き込んだ。

挿絵(By みてみん)

ミキはその場に崩れ落ちた。

「ミ、ミキくん……?」

半グレたちの顔から、

一気に血の気が引いていた。

「あんちゃんらまだやるかい?」

「いえ……」

「だったらこいつ連れて消えろ」

半グレ達はミキを連れていなくなった。

「兄貴……すげぇ」

「寛太……腹減ったからラーメン食わしてくれ」

「はい店長ラーメン一つ」

「はいよー」

同日 夜

「親父……こいつが斑目を見たと」

「ふーんそれで仁君は?」

「それがやられたみたいで……」

次の瞬間、

東金はバットを手に取り

ミキの頭へ叩きつけた。

「うわあああっ」

ミキがその場にうずくまる。

「何やられてんの? キミ君」

「親父……こいつ、ミキです……」

「それよりどこで仁君見たの♡?」

「それが例のラーメン屋みたいで……」

「そうなんだ♡」

東金はうずくまるミキを見下ろした。

そして何のためらいもなく、

もう一度バットを顔面に振り下ろした。

ミキはそのまま息を引き取った。

「このゴミ処理しといてね、

それと総司君また勝手に動いてるから……

分かってるよね♡?」

すると側近は

「頭が?……分かりました……

それとラーメン屋はどうしますか?」

「燃やそうか♡?」

東金は不気味な笑みを浮かべながら

側近に伝えた。

同日 夜

俺が事務所でエマから貰った資料を読んでいると

野沢さんの携帯が鳴った。

「はい……なんですって?」

野沢さんは驚いた表情で俺に

「今エマさんからで……」

「どうしました野沢さん?」

「店が…燃えていると……」

挿絵(By みてみん)

俺達は急いでラーメン屋に向かった

「店長……」

「おぉ……ゆりちゃん……俺の店が」

店長は燃え上がる店を、

呆然と見つめていた。

すでに消防車が駆けつけ、

必死の消火活動が続いている。

それでも炎の勢いは衰えない。

「何があった?」

俺は店長に話を聞いた。

「……男達が来て……いきなり……」

同日 数時間前

「おいおっさん」

「またお前らか」

いきなり店の中に入ってくる男達

「さっさとこの店畳めよ?」

「何度言ったらわかるんだ……出てってくれ」

その時、

店の外から鼻を刺すような臭いが漂ってきた。

店長が外を見ると、

男の一人が店先にガソリンを撒いていた。

「な……なにやってんだ」

「うっせなぁ

こんな店燃えちまえ」

その男はライターを出して

火をつけた。

「やめろ……」

店長は燃え続ける店を呆然と見つめながら、

そこまで話すと口を閉ざした。

「もう……皆にラーメン食べさせる事……

できないんだな……」

店長はその場で大粒の涙を流し

「店長……」

お嬢が店長の手を握って寄り添う

俺は燃える店をしばらく見つめた。

「寛太……後のこと頼むぞ」

「兄貴は?」

「……少し、やることができた」

俺はその場を後にした。

「エマ……調べてくれ」

「ラーメン屋のこと?」

「ああ」

「もう調べてあるよ〜

詳細はメールしたから確認してね」

「すまない……助かる」

俺はエマから届いたメールを開いた。

そこには、

奴らの居場所が記されていた。

俺はそのまま、そこへ向かった。

第一埠頭…

奴らはそこにいる。

挿絵(By みてみん)

「行くか……」

俺は奴らがいる倉庫の扉を開けた。

「てめぇらケジメつけにきたぞ」

「あん時のおっさん」

男の一人が俺に向かってくる。

俺はそいつの顔面に拳を叩き込んだ。

「ぐっ……!」

男はその場に崩れ落ちる。

「なっ……てめぇ!」

今度は二人の男が同時に向かってきた。

一人の拳をかわし、

腹に膝を入れる。

そのまま振り返り、

もう一人の顔面に蹴りを叩き込んだ。

「ぐあっ!」

挿絵(By みてみん)

倉庫の中が一瞬、静まり返る。

俺は倒れた男たちを見下ろし、

俺は一歩、

男たちに近づいた。

「店燃やした奴、出てこい」

俺が一歩踏み出した、

その時

俺の後ろから拍手の音が聞こえてきた。

そこには、

数名の男達を引き連れた犬飼が現れた。

「よぉ……斑目」

挿絵(By みてみん)

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