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ROAD  作者: たけまる
16/19

第十六話

「ありがとうございました。

またお越しください」

ラーメン屋から、お嬢と寛太が出てくる。

挿絵(By みてみん)

店の前には長い行列ができていた。

「寛太君、次4番テーブルね」

「分かりました! 社長!」

すると店主が笑いながら、

「二人とも働いてくれるから助かるよ」

「これが私達の仕事ですから」

「いらっしゃいませ!」

寛太は空いた時間に野沢さんに連絡を入れる。

「そちらの様子はどうですか?寛太君」

「今の所大丈夫です。」

「お嬢様は?」

「社長なら元気に働いてますよ。」

「それなら良かったです。

どうかお嬢様の事よろしくお願いしますね。

それと無茶だけはしないようにお願いしますよ。」

「大丈夫ですよ!

社長の事は任せてくださいって。

あっ……

そろそろ仕事戻りますね

それではまた連絡します」

電話を切り仕事に戻ろうとすると

3人組の男が店の前で騒ぎ始めた。

「おい、

兄ちゃん俺達特別だから中に入れてくんない?」

「いや順番守ってくださいよ」

「なんだとコラッ

さっさと席に案内せぇーや」

中で接客していたお嬢が出てくる

「他のお客さんの迷惑です。帰ってください。」

「おっ?なんだよこんな可愛い子が働いてるのかよ」

一人の男がお嬢の腕を掴んだ

「痛っ……ちょっとやめてください」

「社長に何すんだ」

寛太がそいつに飛びかかろうとした時

近くにいた男が

「動くんじゃねーよ」

「男は寛太の顔面に拳を叩き込んだ。

「ぐはっ!」

寛太はまともに一撃を受け、その場によろめく。

「寛太君」

お嬢は男の手を振りほどき、寛太に駆け寄った。

「やめてください。警察呼びますよ?」

すると、

列に並んでいた一人の男がゆっくりと近づいてきた。

「おい……兄ちゃんら……」

男たちが振り返る。

「俺はここのラーメンが好きで並んでんだよ……

そこどけよ」

挿絵(By みてみん)

松井要が立っていた。

「なんだおっさんどっかいけや」

「やんのかコラッ?」

要は男たちを睨みつけた。

「俺は月に一度、

ここのラーメン食うのを楽しみにしとんじゃ。」

すると要は奴らの間合いに入り

一人の胸ぐらを掴む。

「なっ……」

その男を盾にするように引き寄せたまま、

別の男の顔面に拳を叩き込んだ。

挿絵(By みてみん)

要は一人の胸ぐらを掴んだまま、

横にいた男の顔面へ拳を叩き込んだ。

「ぐあっ!」

「てめぇ!」

背後から別の男が殴りかかる。

要は身体をわずかにずらして拳をかわすと、

その腹に拳をめり込ませた。

「うっ……!」

男が膝をつく。

要は胸ぐらを掴んでいた男を乱暴に突き飛ばした。

「まだやんのか?」

男たちは完全に戦意を失っていた。

「……いえ、もうやりません」

要は男たちを睨みつける。

「俺は菊永一家の松井要だ。

文句あるなら、いつでも来な」

男たちは逃げるようにその場を立ち去った。

寛太は要を見ながら

「ありがとうございます。」

と頭を下げた

すると要はお嬢に手を差し出した。

「大丈夫かい?お嬢ちゃん」

「あ……ありがとうございます」

要は軽く笑った。

「じゃあ、またラーメン食いに来るわ」

そう言い残し、

要は何事もなかったかのようにその場を立ち去った。

店の店主が慌てて出てきてた

「大丈夫だったかい?今警察呼んだから」

「おやっさん大丈夫っす」

「店長……今の人は?」

店主は少し悲しげな表情で、要の背中を見つめた。

「ああ……今のは天翔會の松井ってヤクザだよ」

「天翔會……?」

「昔は任侠集団なんて言われてたけどな……」

店主は小さく息を吐いた。

「今じゃ、ただの人殺し集団だよ……」

その後すぐに店の中に戻る店主

「社長……天翔會って確か兄貴がいた所っすよね?」

「うん……そう……」

二人とも仕事に戻って行った。

同日 夜

俺は天鳳街の天上通りを歩いていた。

この辺りはホストクラブやキャバクラが立ち並ぶ、

夜の街だ。

俺は一軒のBARに入った。

「いらっしゃいませ」

カウンター席に腰を下ろす。

「ウイスキー、ロックで」

「かしこまりました」

ウイスキーを口にしながら、

タバコに火をつける。

その時、店のドアが開いた。

「いらっしゃいませ」

「いや、すぐ帰る」

男は店内を見渡し、

まっすぐ俺の方へ歩いてきた。

挿絵(By みてみん)

それは犬飼だった。

「よぉ……斑目…

久しぶりだなぁ

会いたかったぜ……」

ニヤついた顔で俺に近づく犬飼

「相変わらず鼻が利く奴だな……犬飼」

俺はタバコの火を消すと、

残っていたウイスキーを一気に飲み干した。

「犬飼……ここじゃ店の迷惑になる。ついてこい」

俺は席を立った。

犬飼は何も言わず、

ニヤついたまま後をついてくる。

俺たちは店を出て、

人気のない裏路地へ向かった。

挿絵(By みてみん)

「斑目……てめぇに聞くぞ……

イエローダンプ潰したな?」

「さぁな」

すると笑いなが犬飼が近づいてきた

「あれだけの人数相手に出来んのは

お前しかいないんだよ」

「だったらどうする?」

「そんなの決まってるだろ?」

犬飼は胸の前で手を合わせた

挿絵(By みてみん)

「いただきます」

不気味な笑みで俺を見る犬飼

「なんだそれ?」

「俺なりのおまじないだよ……」

次の瞬間、

犬飼が俺の懐に飛び込んできた。

「っ!」

俺は拳をかわし、脇腹へ一発返す。

だが犬飼はすぐに身を引いた。

「へぇ……やっぱ鈍ってねぇな」

「お前もな」

犬飼は楽しそうに笑う。

「今日はこれくらいにしとくか」

「勝手に始めといてそれかよ」

「また遊ぼうぜ、斑目……」

犬飼は数歩進んだところで足を止めた。

「ああ、それと……

親父がお前を探してるってよ……」

振り返った犬飼が、

不気味に笑う。

「死ぬなよ……お前は俺のもんだからな……斑目」

そう言って、

犬飼は手を振りながらは、

裏路地の奥へ消えていった。

「東金の兄貴が、か……」

俺はタバコに火をつけた。

すると、携帯が鳴る。

「もしもし」

「仁ちゃん? エマだけど、

ラーメン屋の件わかったよ」

「わかった……明日、

事務所で聞こう……」

「は〜い」

電話を切ると、

俺は家に帰ることにした。

挿絵(By みてみん)



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