表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遊びで山をいじったら、日本が変わり始めた。  作者: 柿の木


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/32

第21話「ナノマシン、状態同期の初実装」

 九条本邸・簡易試作室。


 机の上には、新しい配置。


 連鎖同期を前提にした構造。


 そして――


「これが次だよ」


 業継が言う。


「状態同期」



「時間じゃなく、状態で揃える」


 橘が確認する。


「そう」


 業継は頷く。


「ズレても戻るようにね」



『設計を表示します』


 アークが画面を展開する。


 新しいレイヤー。


 状態フラグ。


 条件一致。


 再同期機構。



「要するに」


 橘が言う。


「同じ状態に入ったら揃う」


「状態が違っても戻る」


「自己修正か」


「それ」



「始めるよ」


 業継が言う。



 試験開始。


 粒子が動く。


 選別。


 接触。


 反応。



 そして――


 ズレる。


 だが今回は違う。



 遅れた個体が、


 同じ状態へ引き戻される。



「……来たな」


 橘の声が低くなる。


 全体が揃うわけではない。


 だが――


 崩れない。



「戻ってる」


 業継が言う。


「完全じゃないが」


 橘も頷く。


「でも持ってる」



 動く。


 止まる。


 動く。


 止まる。


 そのリズムが――


 維持される。



『評価します』


 アークが表示する。


『状態同期:初期成功』


『持続時間:大幅改善』


『誤差:収束傾向』



「……試験成功できたね」


 業継が言う。


「まだ途中だがな」


 橘が補足する。



 だがその瞬間。


 一部の個体が、戻らない。



「……限界か」


「うん」


 業継は冷静だった。


「でも」


 画面を見る。


「これならいける」



「完成じゃない」


 橘が言う。


「だけど“使える形”に近づけれたよ」


「そうだな」



 ここで初めて、


 ナノマシンは


 **“制御できる群体”**として成立し始めた。



 夜。


 業継は一人で結果を見ていた。


「崩れても戻るように」


『はい』


「これならいけるよね」


『はい』



 資源。


 外部圧力。


 技術。


 すべてが同時に進む中で、


 ナノマシンはついに、


 “システム”として動き始めた。



 九条業継は止まらない。


 ただし――


 順番に。


 段階的に。


 確実に。



 その先にあるものは、


 まだ誰も知らない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ