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あした
あれから何年かが経ち、俺は嘘を重ね続けて生きていた。
苦しかった。だが、H太の方が苦しかったことだろう。生きながら、友人だった奴に息の根を止められたのだから。
「ごめんな、H太。俺、今更後悔してんだよ。お前さ、将来国語の先生になりたいって言ってたよな?」
どうしようもなく、涙が溢れてくる。
「・・・それなのに、俺はその夢も殺しちまった。夢も持ってなかった、俺が・・・ッ」
俺は辛くて、もう自殺しようと思っていた。
そんな考えを巡らせている時に、閃いた。
どうせ死ぬのなら、あの場所で逝こう、と。
* * *
そうして秘密基地跡の前まで来た俺。
「すっかりボロくなっちまったなぁ、お前」
そこには基地があったとは思えぬ、枯れ草の塊があった。
重く濃い過去が思い出される。
「ごめんな、・・・ごめんな・・ッ」
泣いた。ただただ泣いた。
と、俺の視界に枯れ草の塊が。
その中に埋まった、一冊のノートが映り込む。
・・・俺に、読めと言うのか?
草の中に大部分が埋もれたそれには、
「前が黒」
と書いてあった。(続く)




