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短編「まえが黒」  作者: 円周率
3/4

あした

あれから何年かが経ち、俺は嘘を重ね続けて生きていた。

苦しかった。だが、H太の方が苦しかったことだろう。生きながら、友人だった奴に息の根を止められたのだから。

「ごめんな、H太。俺、今更後悔してんだよ。お前さ、将来国語の先生になりたいって言ってたよな?」

どうしようもなく、涙が溢れてくる。

「・・・それなのに、俺はその夢も殺しちまった。夢も持ってなかった、俺が・・・ッ」

俺は辛くて、もう自殺しようと思っていた。

そんな考えを巡らせている時に、閃いた。

どうせ死ぬのなら、あの場所で逝こう、と。

      *   *   *

そうして秘密基地跡の前まで来た俺。

「すっかりボロくなっちまったなぁ、お前」

そこには基地があったとは思えぬ、枯れ草の塊があった。

重く濃い過去が思い出される。

「ごめんな、・・・ごめんな・・ッ」

泣いた。ただただ泣いた。

と、俺の視界に枯れ草の塊が。

その中に埋まった、一冊のノートが映り込む。

・・・俺に、読めと言うのか?

草の中に大部分が埋もれたそれには、

「前が黒」

と書いてあった。(続く)

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