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痛み
次の日。
「何で・・・?」
そこに造った秘密基地は、穴だらけになって内部も荒らされていた。
K介は悲しくなった。
そこには、木の棒のようなもので基地を壊すH太の姿があったからだ。
「何でそんなことしてんだよ」
「・・・ゴメン。僕引っ越すことになって、ここにはもう戻って来れない、って。だから、だって、秘密基地って言うぐらいだし、秘密は守らなきゃ、ね?」
「ふざけんなよ!俺たち友達だろ⁉何の相談も無しに勝手な事すんじゃねぇよッ‼」
怒りの余り俺は、H太の襟首を掴んで持ち上げた。
「ぐ、・・・苦し・・・」
ふっ、とH太の力が緩んだので、やっと判ったのか、と思って掴んだままだった襟首を離した。
ドサッ。
H太はそのまま倒れ、怖くなった俺はH太を基地の隅の方、土手の中に埋めた。
殺した。殺してしまった。俺は殺人を犯してしまった。
夜も眠れず、布団の中でガクガクと震えた。
翌朝、寝不足で重い体を引きずるように起きると、そこには見慣れた、顔のいかめしい大人たちがいた。
「H太が昨日から帰ってないんだ。K介くん、何か知らないかい?」
H太の両親だった。
「いいえ・・・」
罪悪感に苛まれつつも、俺は嘘を重ねた。
「もし、H太が犯罪に巻き込まれていたら、私・・・ッ」
H太の母親の涙を見て。
俺だ。俺が殺してしまったんだ。
そう嘆いた。(続く)




