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諦めの境地

別人のようにむくんだ顔、象のように膨れ上がった足で帰国。


走れないのか、走りたくないのか。


理由は、体ではなかった。もちろん、筋肉が破壊され痛みはあった。しかし一番大きなダメージを負ったのはメンタル、心だった。ハセツネで何度もぺっしゃんこになってきたこの心。今度はUTMBでも同じ傷を負った。


そんな中、傷をえぐるように東京ゴールドウィン本社でUTMB報告会が行われた。


スポットライトを浴びる栄光3名の横、公開処刑のように置かれた。恥ずかしい。悔しい。ただそれだけ。ゴールでのあの感覚が再び、鮮明に蘇る。


一種の諦めが心を占めた。


再び、走りだす気持ちになったのは雪が降り始める頃だった。

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