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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第81話 仲間の死と復活

ペーパーの呼吸は荒かった。


胸を貫かれた傷。


ミントが必死に治療を続けている。


だが。


血は止まらない。


「ペーパー!!」


「死なないで!!」


レイが叫ぶ。


フォーサがすぐに動く。


緑の光。


『強制覚醒』


ミントへ能力を上乗せする。


ミントも歯を食いしばった。


「お願い……!」


『軽度治癒』


何度も。


何度も。


何度も。


光を流し込む。


だが。


ペーパーの顔色は悪くなる一方だった。


「ペーパー様!!」


ミレアが泣き叫ぶ。


「だめ!!」


「だめぇ!!」


マッドも泣いていた。


声を上げて。


子供のように。


涙を流していた。


ペーパーが小さく口を開く。


「レイ……」


かすれた声だった。


レイが顔を近付ける。


「俺のために来てくれたんだな……」


レイは首を縦に振る。


必死に。


何度も。


「すまねぇな……」


「最後まで面倒かけて……」


「違う!!」


レイが叫ぶ。


だが。


ペーパーは小さく笑った。


そして空を見上げる。


「俺はな……」


「正義の味方になりたかったんだ……」


全員が黙る。


ペーパーは続けた。


「だからミレアを助けた」


「反乱軍のリーダーもした」


「そして……」


「俺より正義の味方に見える奴に出会った」


「そいつは第51位ゼノを倒した」


レイを見る。


「レイ」


「お前だ」


レイの目から涙が零れた。


ペーパーは笑う。


「だからついていった」


「でもな……」


声が弱くなる。


「最上位の奴らが怖くなっちまった」


拳が震える。


「情けねぇよな……」


誰も否定しない。


否定できない。


皆も。


怖かったから。


ペーパーは全員を見る。


レイ。


マッド。


フォーサ。


ミント。


ミレア。


そして。


微笑んだ。


「けど」


「俺は……」


涙が零れる。


「幸せだったなぁ」


ミレアが泣き崩れる。


マッドも嗚咽を漏らす。


ペーパーはゆっくり目を閉じた。


そして。


最後の力を振り絞る。


目を開く。


叫ぶ。


「誰も!!」


皆が顔を上げる。


「俺の後に続くな!!」


息を吸う。


「絶対に!!」


その叫びを最後に。


息を引き取った。


能力ランキング第88位。


能力『紙変形』


ペーパー。


死亡。











空間の中。


三人の男が膝をついていた。


筋肉質の男が頭を押さえる。


「かはっ……」


顔をしかめる。


「なんだこれ……」


「頭がおかしくなりそうだ……」


雑音混じりの男も苦しそうだった。


「何の能力だ……」


声が乱れる。


「意識が朦朧とする……」


そして。


透明化していた男。


今は姿を現し。


床に倒れていた。


気絶している。


リーダーが低く呟く。


「第13位イザベルか……」


全員が顔を上げる。


「能力『精神侵食』」


沈黙。


そして。


リーダーが苦々しく言った。


「まさか……」


「これほどとはな」


そう。


イザベルが能力を使っていた。


国民やレイ達に使った。


徐々に侵食する精神操作ではない。


侵入者へ向けた。


本気の精神攻撃。


短時間で。


人間の脳を混乱させる。


彼らは理解した。


能力ランキング上位。


その異常さを。











一方。


ある屋敷の前。


能力ランキング第89位。


マグは固まっていた。


目の前の光景が信じられなかったからだ。


第8位。


ノクリア。


至高の女王。


第7位。


カイ。


最高防御。


第5位。


ノア。


緑の支配者。


三人が。


自分を守っている。


「その……」


マグがおそるおそる言う。


「さすがにここまでしなくても……」


ノクリアが即座に返した。


「いや」


真剣な顔。


「敵はこうなることが分かった上で攻めている」


カイも頷く。


「もし来るなら」


「相当な手練れだ」


マグは思う。


それでも。


やり過ぎだと。


ランキング第89位一人に。


最上位三人。


異常だった。


その時。


カツ。


カツ。


足音が響く。


ノクリアとカイが構える。


ノアは興味なさそうにジョウロを見ている。


足音が近付く。


そして。


姿が見えた。


「な……」


ノクリアの顔色が変わる。


カイも目を見開く。


そこに立っていたのは。


能力ランキング第9位。


モルドだった。


「よお」


不敵な笑みを浮かべる。


「会議以来だな」




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