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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第65話 新勢力

レイは結局。


アストラのお願いを聞くことにした。


自分の目的と合致しているから。


そして、地図を見ながら歩いていた。


第9位。


モルド。


最上位会議の一員。


能力『無傷』


どんな攻撃も効かない男。


レイは俯いていた。


気持ちが晴れない。


クロエに言われた言葉。


兄のこと。


自分の正義。


全てが頭の中を回っていた。


その様子に気付いたフォーサが口を開く。


「レイ」


レイが顔を上げる。


フォーサは少し照れながら言った。


「あの場ではあまり言えなかったけど」


「私はレイについていくよ」


レイが目を見開く。


フォーサは続ける。


「レイが間違ってるかなんて分からない」


「でも、私はレイを信じてここまできた」


「だから、これからも信じる」


真っ直ぐな言葉だった。


すると。


「僕もです!!」


マッドが勢いよく手を挙げる。


「彼らが何と言おうが」


「僕はレイさんに命を助けてもらったことに」


「偽りはありません!!」


胸を張る。


自信満々だった。


ミントも微笑む。


「私も」


レイを見る。


「レイがいなかったら」


「私は第13位の国で死んでいたわ」


優しい声だった。


レイは思わず立ち止まる。


嬉しかった。


そして。


ペーパーの言葉を思い出す。


『どうかそのままでいてくれ』


最後の言葉。


レイは深く息を吸う。


私は不器用だ。


考えもまとまっていない。


正義だって曖昧だ。


それでも。


進もう。


自分が正しいと思う道を。


レイは三人を見る。


「ありがとう」


自然と笑顔になる。


三人も笑った。


その時。


レイはふと思った。


この集団の名前を。


「私たちのグループ名は」


三人が見る。


レイは言った。


「ノーランク」


三人が驚く。


ノーランク。


順位がない。


能力ランキングを否定する名前。


レイが目指したい未来。


「いい名前です!!」


マッドが笑う。


「私も好き!」


フォーサが手を挙げる。


ミントも頷いた。


こうして。


ノーランクは。


第9位モルドの元へ向かった。











「暇だ」


モルドが椅子へ座りながら呟いた。


両脇には美女。


果物を食べさせている。


だが。


モルドはつまらなそうだった。


「モルド様」


女が頭を下げる。


「死刑囚を連れてきますか?」


モルドが少しだけ顔を上げる。


「そうだな」


「それぐらいしか暇潰しがない」


しばらくして。


数人の囚人が連れてこられた。


全員。


犯罪者だった。


殺人。


強盗。


放火。


様々な罪で死刑となった者たち。


皆震えている。


モルドが立ち上がる。


女がナイフを差し出した。


モルドは一本受け取る。


そして。


死刑囚たちを見る。


「逃げ切れたら解放してやる」


死刑囚たちの目に希望が宿る。


だが。


モルドは笑った。


「まぁ」


「誰も成功したことないけどな」


そして。


ナイフを投げた。


ドスッ。


一人の肩へ刺さる。


男が悲鳴を上げる。


「次」


モルドが再びナイフを受け取る。


死刑囚達が逃げる。


だが。


二本目。


三本目。


次々と刺さる。


やがて。


全員倒れた。


静寂。


モルドはため息を吐く。


「つまらんな」


そう言った時だった。


一人の死刑囚が起き上がる。


血まみれ。


だが。


最後の力を振り絞る。


地面のナイフを拾った。


「しねぇぇぇぇ!!」


モルドへ突進する。


ナイフが胸へ刺さる。


だが。


止まる。


一ミリも入らない。


死刑囚が絶望する。


モルドはその顔を見た。


そして。


少しだけ悲しそうに笑った。


「やっぱりか」


誰も自分を傷つけられない。


誰も自分を殺せない。


能力『無傷』


それは絶対防御。


唯一の天敵のアストラも。


最上位会議のメンバー。


脅威に値しない。


絶対の退屈だった。


モルドは死刑囚の首を切る。


男が倒れる。


終わりだった。


モルドは背を向ける。


「帰る」


女たちが慌ててついていく。


廊下を歩きながら。


モルドは空を見る。


今日も同じ。


明日も同じ。


彼は全てに飽きていた。


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面白そうな男来て歓喜 モルドに期待
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