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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第六話 同行者

黒いフードを被った者たちが地面を見ていた。


「これは……?」


一人が呟く。


地面が焼け焦げている。


異常なほど広範囲に。


「あっちを見て」


女が指を差した。


全員がそちらを見る。


木々。


岩。


その全てに穴が開いていた。


まるで何かが一直線に貫いたように。


「熱線の類ね」


女はフードを外した。


黒い長髪。


それを後ろの高い位置で束ねている。


鋭い瞳が周囲を見渡す。


「どうやら化け物が近くにいるわね」


彼女は地面に残る痕跡を見つめる。


そして。


「追うわよ」


黒いフードの集団はレイの行方を追い始めた。











レイはマッドを連れて歩いていた。


幸い。


追手の姿はない。


「誰も来ませんね」


マッドが安心したように言う。


「そうね」


レイは立ち止まる。


「それじゃ」


マッドと離れ、歩き出そうとした。


だが。


「待ってください!!」


マッドが慌てて声を上げる。


レイが振り返る。


「何?」


「僕も連れて行ってください!!」


レイは少し困った顔をした。


「悪いけど、やることがあるの」


「もう家に帰りなさい」


「家族が待ってるでしょ」


少し皮肉も混ざっていた。


マッドは黙る。


レイは歩き出す。


そして。


「家族はとっくに全員死にました」


マッドが俯きながら言う。


レイの足が止まった。


「能力者売りの連中に殺されました」


静かな声だった。


だが。


その言葉は重かった。


レイは何も言えなかった。


そうか。


この子も。


自分と同じなのか。


しばらく沈黙が続く。


やがてレイが口を開いた。


「マッド」


「はい」


「能力ランキングを恨んでる?」


マッドは少し黙った。


そして。


「はい」


迷いなく答えた。


レイは空を見上げる。


能力ランキング。


強者だけが守られる制度。


弱者を踏み潰す制度。


自分が壊すと決めたもの。


「……分かった」


レイが言う。


「一緒に行こ」


マッドの顔が明るくなる。


「本当ですか!?」


こうして。


能力『泥』


マッドが仲間になった。











二人は道を歩いた。


「マッド、何歳なの?」


レイが聞く。


「僕は15歳です!」


「15歳……」


レイは少し驚く。


もっと幼く見えた。


身長が低く。


丸眼鏡をかけているせいだろうか。


「レイさんは?」


「17歳」


「二つ上なんですね」


マッドは嬉しそうだった。


レイは少しだけ笑う。


久しぶりだった。


そんな会話をしたのは。


やがて。


遠くに巨大な城壁が見えてきた。


「国だ!!」


マッドが声を上げる。


レイは足を止めた。


大きい。


村でしか暮らしたことのないレイには。


別世界のようだった。


世界を見る。


能力ランキングを知る。


そして。


壊し方を見つける。


レイは城門を見上げた。


「行こう」


二人は国へ足を踏み入れた。


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