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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第52話 空中都市

異形たちがネメシスへ襲いかかる。


牙。


爪。


触手。


翼。


人とも獣ともつかない姿。


異様な怪物の群れだった。


だが。


ネメシスは動じない。


「邪魔なんだよね」


そう呟く。


次の瞬間。


ドン。


異形の一体が地面へ叩きつけられる。


さらに。


ドン。


ドン。


ドン。


周囲の異形たちが次々に潰されていく。


骨が砕ける。


肉が潰れる。


血が飛び散る。


そして。


平面になる。


まるで紙だった。


「ふん」


ネメシスが笑う。


「僕に数で挑めば勝てるとでも?」


余裕だった。


異形たちは近付くことすらできない。


重力。


その圧倒的な力の前では。


数など意味を持たなかった。


クロノが笑う。


「ふぉっふぉっふぉ」


「やりおる」


だが。


異形は止まらない。


空中都市から。


次々と降ってくる。


一体。


十体。


百体。


千体。


終わりが見えない。


ヘイズとルカは遠くから見ていた。


当然。


クロノを応援していた。


第3位だ。


このままなら勝つ。


ネメシスの能力は強力だ。


だが。


どう見ても広範囲。


高火力。


長時間維持できるはずがない。


そのはずだった……


しかし。


時間が経っても。


ネメシスの威力は落ちない。


息も乱れない。


疲労も見えない。


異形を潰し続ける。


ただそれだけ。


「めんどくさいなぁ」


ネメシスがぼやく。


「いつまで続ける気?」


クロノへ聞く。


すると。


クロノは顎髭を撫でた。


「そうじゃのぉ」


少し考える。


そして。


あっさりと言った。


「飽きたから帰ろうかのぉ」


沈黙。


ネメシスが固まる。


「は?」


クロノは振り返る。


そして。


歩き出した。


「おい!!」


ネメシスが叫ぶ。


「逃げるのか!!」


だが。


クロノは振り返らない。


「じゃあのぉ」


その瞬間、クロノが異形に変わる。


異形と場所を入れ替える能力。


「チッ」


ネメシスは再び異形を潰し始めた。











レイが泣き止んだ。


「ありがとう」


「みんな」


小さく言う。


四人を見る。


「私」


「もう一度頑張ってみる」


少し笑う。


決意の顔だった。


「やっぱり」


拳を握る。


「この制度はおかしいから」


マッドが頷く。


フォーサも笑う。


ペーパーも肩をすくめる。


ミントも優しく微笑む。


すると。


ペーパーが口を開いた。


「さて」


「レイが泣き止んだことだし」


そして。


空を指差す。


「そろそろあれについて話すか」


全員が空を見る。


そこには。


空中都市。


そこから大量に飛び出している異形。


もちろん見えていた。


だが。


誰も触れなかった。


きっと。


最上位同士が戦っている。


自分たちとは別世界。


そう思っていたから。


レイが言う。


「今の私たちが行っても」


「死ぬだけ」


誰も反論しない。


事実だった。


「悔しいけど」


「離れるしかない」


レイは空を見る。


そして。


静かに言う。


「でも」


「いつか……」


その時。


「なぁ」


ペーパーが遮った。


ペーパーは空を指差したまま。


固まっていた。


「あれ」


嫌な汗を流す。


「落ちてないか?」


全員が空を見る。


そして。


言葉を失った。


空中都市。


巨大な都市。


それが。


落下していた。


まるで。


支えを失ったように。


急激に。


一直線に。


地面へ向かって。











ネメシスは異形を潰し続けていた。


ようやく数が減ってきた。


終わりが見えてきた。


「クソジジイ……」


殺意が溢れる。


「必ず殺してやる」


その時だった。


急に。


空が暗くなる。


ネメシスが顔を上げる。


ヘイズも。


ルカも。


国民たちも。


全員が空を見る。


そして。


ネメシス以外の全員が。


諦めた。


逃げない。


叫ばない。


泣かない。


ただ。


空を見る。


そこにあったのは。


都市。


巨大な都市。


この国よりもはるかに大きい。


空中都市。


それが。


落ちてきていた。


ヘイズが震える。


ルカも膝をつく。


国民たちは絶望する。


助からない。


誰もが理解した。


だが。


ネメシスだけは笑った。


そして。


呟く。


「なるほどね」


笑みが深くなる。


「これが第3位か」


そして。


空中都市が。


地上へ到達する。


国が影に覆われる。


終末のような光景。


そして。


空中都市が。


地上へぶつかった。


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