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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第48話 雑魚

最上位会議。


ネメシスは怒っていた。


今にもクロノへ殴りかかりそうだった。


だが。


「座れ」


ドルガンが言う。


それだけだった。


ネメシスは舌打ちをする。


だが。


何も言わずに座った。


誰も驚かない。


これが第2位。


ドルガンだった。


会場が静まる。


そして。


ドルガンが口を開く。


「穴埋めは」


……。


少しだけ間を置く。


「しない」


沈黙。


数秒後。


会場がざわついた。


「しないのか!?」


ネメシスが声を上げる。


クロノは顎髭を撫でる。


「わしゃどちらでもええのぉ」


興味なさそうだった。


しかし。


ノクリアが立ち上がる。


「何故だ!!」


強い声だった。


全員が見る。


「このランキング制度は治安維持のために存在している!」


机を叩く。


「新たにランキングを策定すべきだ!」


当然の意見だった。


だが。


アストラが手を挙げる。


「えー」


面倒そうに言う。


「下のメンバーが死んでも気にしなくてよくなーい?」


ノクリアの目が鋭くなる。


「アストラ!!」


怒気を含んだ声。


「お前、面倒なだけだろう!!」


アストラは笑う。


否定しない。


モルドが口を開いた。


「でも」


冷静だった。


「減ったままだとランキングがスカスカになるんじゃないか?」


当然の疑問だった。


だが。


ドルガンが首を振る。


「面倒だからではない」


会場が静まる。


ドルガンは続けた。


「雑魚は死ぬだけだ」


冷たい言葉だった。


ノクリアの眉が動く。


ドルガンは構わず話す。


「能力ランキング制度は」


「治安維持のために作られた」


ノクリアが頷く。


その通りだ。


だが。


ドルガンは言った。


「だがな、これだけ死んだということは」


全員を見る。


「そいつらは」


「治安維持すらできない雑魚だった」


切り捨てた。


第15位。


第25位。


第30位。


それすら。


ドルガンにとっては雑魚だった。


会場が静まる。


誰も反論できない。


アストラは笑っていた。


そう。


レイの予想とは違った。


アストラの目的は。


今回の大合戦で。


三十人が死んだ。


その結果。


多くの者は補充を面倒に思う。


そして。


第2位ドルガンは失望する。


ランキング者の弱さに。


補充は行われない。


つまり。


殺すべき人数を減らすことだった。


残り。


七十人。


それを殺せば。


能力ランキング制度は終わる。


アストラは心の中で笑った。


計画は順調だった。


ノクリアは拳を握る。


だが。


何も言えなかった。


すると。


ドルガンが再び口を開く。


「だが」


全員が見る。


「ランキングを決めた責任は取る」


重い声だった。


そして。


「ディバイドを処刑しろ」


会場が静まる。


それが。


最上位会議の結論だった。











クロノが資料を見ながら言う。


「この不明というのは何じゃ?」


死亡者一覧。


そこには。


死因不明が何人かいた。


アストラが肩をすくめる。


「しらなーい」


とぼける。


モルドが資料をめくった。


「たしか……」


記憶を探る。


「光で攻撃する女が関係しているとか」


「最低限の目撃情報だけだが」


光。


その言葉。


反応した者が二人いた。


ドルガン。


そして。


カイ。


今まで一言も喋らなかった男。


第7位。


カイが初めて口を開く。


「詳しい情報はないか?」


静かな声だった。


会場が少しだけ驚く。


モルドも目を瞬かせた。


カイが興味を示した。


珍しい。


「いや」


モルドが首を振る。


「死体も見つかっていない」


「真偽不明の目撃情報しかない」


カイは黙る。


アストラが横目で見る。


そして。


心の中で笑う。


やっぱり。


気になるんだね。


妹のこと。











最上位会議の外。


一人の男が立っていた。


能力ランキング第100位。


タネ。


能力『火種』


小さな火の種を投げるだけ。


それだけの能力。


だった。


だが。


過去形になった。


彼は覚醒した。


何度も。


覚醒の天才。


それがタネだった。


第100位。


ランキング最弱。


そう呼ばれ続けた男。


だが。


今は違う。


タネは最上位会議の建物を見る。


拳を握る。


「今だ……」


目が狂気に染まる。


「今ここで」


「最上位を殺せば」


呼吸が荒くなる。


「世界は俺を認める!!」


両手を広げる。


空気が揺れる。


上空に熱が集まる。


炎が生まれる。


その規模は。


第100位のものではなかった。


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