表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/185

第46話 四人目

レイたちは能力至上主義の国を後にした。


瓦礫となった国。


多くの死者。


誰も口を開かなかった。


レイは考えていた。


ディバイド。


彼女たちは悪だ。


能力ランキング制度を乗っ取ろうとしている。


その目的だけなら。


私と大差ない。


だが。


彼女たちは人を殺す。


善人も。


罪のない人も。


平然と。


レイは拳を握る。


私は違う。


弱い人を助けたい。


だから。


強者であっても。


弱者を守る人なら。


殺すべきではない。


思い出す。


マリン。


フォーサの父。


フレイム。


皆。


優しい人だった。


レイは前を見る。


そして。


心の中で決意した。


私は。


ディバイドのようにはならない。


その時だった。


「まさかあんな戦争に巻き込まれるなんて……」


「僕たち、もうすぐ出発する予定だったのに」


マッドがため息をつく。


疲れ切った声だった。


ペーパーが頷く。


「不運だったな」


肩をすくめる。


不運。


その言葉に。


レイは引っかかった。


本当にそうだろうか。


今回の事件。


ただの偶然だったのか。


ギルたちが来た。


確かに最初はそれだった。


だが。


それだけで。


あそこまで大きな戦争にはならない。


ディバイドだ。


彼らも襲撃した。


だからあれだけの戦争になった。


だが。


なぜこのタイミングだったのか。


ディバイドだって無傷ではない。


多くの戦力を失った。


第4位のアストラと第19位のクロエが生きているとはいえ。


決して軽い被害ではない。


なら。


それだけの犠牲を払ってでも。


やる理由があったはずだ。


レイは足を止めた。


振り返る。


「ねぇ」


全員を見る。


「この後、何か大きい出来事があったりしない?」


ミントが少し考える。


そして答えた。


「最上位会議が」


「もうすぐ開催されるわ」


レイの目が見開く。


それだ。


レイは確信した。


「レイ?」


フォーサが首を傾げる。


レイは説明する。


「今回の戦争」


「きっと最上位会議を混乱させるためだったのよ」


全員が見る。


レイは続けた。


「これだけランキング者が死んだ」


「こんな被害が出れば」


「能力ランキング制度は必ず動く」


沈黙。


マッドが呟く。


「なるほど……」


フォーサも頷く。


ペーパーは腕を組んだ。


レイは悔しかった。


ディバイドが能力ランキング制度に。


亀裂を入れたかもしれない。


先を越された気持ちだった。


その時。


「じゃあ見に行けばー?」


全員が振り向く。


スエルテだった。


相変わらず軽い。


「え?」


レイが聞き返す。


スエルテは指を前に向けた。


「最上位会議の場所」


「ここから結構近いよー?」


全員が固まる。


「中には入れないけどね」


近い。


つまり。


能力ランキング制度を支配する人間たちが。


すぐ近くにいる。


レイの脳裏に一人の顔が浮かぶ。


カイ兄。


そして。


レイは決めた。


「よし!」


全員を見る。


「最上位会議の近くまで行ってみよう!」


ペーパーが顔を引きつらせる。


「おいおいおい」


嫌な予感しかしない。


フォーサは笑った。


マッドは呆然とする。


ミントは優しく微笑む。


そして。


小さく手を挙げた。


「私も一緒でいいかしら?」


全員が驚く。


ミントは少し寂しそうに笑った。


「もう」


「私に帰る場所はないの」


能力至上主義の国は滅んだ。


ライゼンも。


アクアも。


いない。


「だから」


「仲間にしてくれる?」


レイたちは顔を見合わせる。


そして。


笑った。


「もちろんです!!」


マッドが叫ぶ。


「大歓迎だぜ!」


ペーパーも笑う。


フォーサも飛びついた。


「やったー!」


レイも微笑む。


能力ランキング第81位。


能力『軽度治癒』


ミントが仲間になった。


その時だった。


「あ、僕はならないよ」


スエルテが言う。


空気が止まる。


「は?」


ペーパーが聞き返す。


スエルテは平然としていた。


「あんな会議に近付くなんて」


「正気じゃないもん」


全員が無言になる。


スエルテは手を振った。


「ばいばーい」


そして。


別の道へ歩いていく。


「誰も誘ってねぇよ……」


ペーパーが今までにない殺気を放ち、紙の剣を向けた。


フォーサが睨む。


マッドがつばを吐く。


レイが右手を向ける。


ミントは深いため息をついた。


「彼は昔からあんな感じよ……」


誰も否定しなかった。


こうして。


レイ。


マッド。


フォーサ。


ペーパー。


ミント。


五人は歩き出す。


目指す先は。


最上位会議。


第1位から第10位。


世界最強たちの集会。


これまで出会った怪物たちですら。


霞むほどの化け物たちが待つ場所へ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ミントが仲間に、、ヤッタッ レイさんのお兄さんの名前でました カイさん最上位会議の一員なのやば
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ