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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第209話 決戦の朝

決闘当日。


朝。


快晴。


世界は何故か。


あまりにも静かだった。











レギウスは。


着替えていた。


静かな部屋。


鏡の前。


手に取る。


袴。


上下真っ白。


純白だった。


穢れなき白。


その意味は。


今まで一度も。


穢れたことがない。


傷を負ったことがない。


絶対無敗。


世界最強。


能力ランキング第1位。


その証。


レギウスが静かに袖を通す。


表情は穏やかだった。


だが。


瞳の奥は違う。


覚悟。


決意。


重いものを背負っていた。


ドルガン。


弟。


今日。


決着をつける。


ここで。


応えなければならない。


逃げれば。


世界が壊される。


それだけじゃない。


兄として。


そして。


第1位として。


受けなければならなかった。


その時。


後ろで扉が開く。


妻だった。


そして。


娘。


二人が立っていた。


妻は。


不安そうだった。


顔色が悪い。


娘は。


泣いていた。


涙をこらえきれない。


レギウスは。


二人を見る。


静かに。


優しく。


そして思う。


自分は。


本当は。


普通に生きたかった。


道場を開いて。


弟子を育てて。


好きな人と結婚して。


子供が生まれて。


家族と暮らす。


それでよかった。


それだけで。


十分だった。


だが。


世界が。


それを許さなかった。


レギウスが目を閉じる。


数秒。


深く息を吸う。


そして。


覚悟を決めた。


目を開く。


妻を見る。


娘を見る。


優しく微笑んだ。


そして。


一言だけ。


「行ってきます」


それだけだった。


レギウスは。


静かに家を出た。











レイは。


着替えていた。


静かな部屋。


鏡の前。


服を見る。


何を着る。


少し考える。


だが。


すぐに思った。


服装に意味はあるのか。


今日の戦い。


たった一撃。


それで終わる。


あわよくばレギウスとドルガンの。


相打ちを期待する。


服装なんて。


何でもいい。


だからこそ。


考えた。


何を着たいか。


レイは。


目を閉じる。


思い出す。


あの日。


国を出た日。


全ての始まり。


両親を殺され。


ブラッドを殺し。


能力ランキングを壊すと決め。


旅立った日。


そして。


レイは決めた。


服を手に取る。


旅装束。


昔の服。


生まれ育った国を出た時の服。


原点。


レイが着替える。


静かに。


覚悟を込めて。


着終える。


鏡を見る。


そこにいたのは。


旅立った日の少女。


でも。


違った。


目が違う。


あの日より。


遥かに強く。


遥かに悲しかった。


レイは扉へ向かう。


そして。


部屋を出た。











大広間。


レイ。


フォーサ。


スエルテ。


三人は待っていた。


静寂。


誰も喋らない。


重い空気。


張り詰めていた。


フォーサが。


レイを見る。


スエルテも。


見る。


その服装に。


二人とも。


驚いていた。


旅装束。


意味は分かった。


だが。


何も言わない。


言えなかった。


レイの目。


覚悟が宿っていた。


その時。


低い声。


「待たせたな」


三人が振り向く。


そして。


目を見開いた。


そこにいた。


ドルガン。


服装が違う。


上下真っ黒の袴。


漆黒。


闇のような黒。


その意味。


明白だった。


黒い感情。


嫉妬。


憎悪。


執着。


ドルガンそのもの。


レイ達が息を呑む。


ドルガンの目。


覚悟。


いや。


狂気だった。


その圧力だけで。


空気が変わる。


世界が。


震えるような感覚。


異常。


ドルガンが前を見る。


静かに。


低く言う。


「行くぞ」


それだけだった。


ついに。


始まる。


最後の戦い。


最強と最強。


兄と弟。


世界最強。


世界の支配者。


全ての因縁が。


ここで終わる。


最期の決戦が。

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