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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第207話 支配者の誕生

ドルガンは。


地獄にいた。


闇王と共に。


ただひたすら。


鍛え続けた。


来る日も。


来る日も。


戦う。


壊れる。


治る。


また戦う。


永遠の繰り返し。


もう。


国には戻らなかった。


戻る理由もない。


今の目的は一つ。


兄を殺す。


それだけ。


だが。


いくら鍛えても。


何年経っても。


見えなかった。


レギウスに勝てる未来が。


どれだけ肉体を鍛えても。


どれだけ地獄の怪物を倒しても。


届かない。


脳裏に浮かぶ。


兄。


レギウス。


能力。


『居合空間』


そして。


光速の斬撃。


絶望だった。


ドルガンが拳を握る。


血が滲むほど。


強く。


「……くそ」


低い声。


怒り。


悔しさ。


そして。


理解した。


一人では無理だ。


永遠に。


超えられない。


ドルガンは。


初めて諦めた。


一人で勝つことを。


だが。


諦められないものがある。


一番になること。


それだけは。


絶対に捨てられない。


ドルガンは考える。


どうすれば。


レギウスを殺せる。


答えは。


シンプルだった。


同じ速度。


光速。


それを持つ者がいればいい。


自分が。


ほんの一瞬。


レギウスを止める。


その一瞬で。


光速の一撃を通す。


それだけで勝てる。


ドルガンの目が変わる。


答えは出た。


なら。


探すだけだ。


ドルガンは。


世界へ戻った。


世界中を。


探した。


光速を持つ者を。


だが。


世界は。


能力者に残酷だった。


能力者を利用する。


金を稼ぐ。


戦争に使う。


犯罪に使う。


そして。


能力者同士で殺し合う。


才能ある者ほど。


早く死ぬ。


これでは。


仮に光速を持つ者が現れても。


見つける前に死ぬ。


ドルガンは考える。


そして。


思いついた。


能力ランキング制度。


強い能力者が。


世界を管理する。


守る。


可視化する。


能力者を。


さらに。


ドルガンの国を作る。


誰かに統治させ。


情報を集める。


世界中から。


光速の能力者を。


探し出す。


そうすれば。


自分は地獄で鍛え続けられる。


完璧だった。


ドルガンは。


行動に移した。











ドルガン。


十五歳。


その頃には。


地獄からでも。


世界を見ることができた。


誰がどこにいるか。


ある程度。


把握できる。


だが。


能力の詳細までは分からない。


だから。


地上へ行く。


強いと噂される者を。


直接見る。


直接連れてくる。


そうして。


最初に目をつけた。


一人の老人。


クロノ。


ドルガンが現れる。


突然。


目の前に。


巨大な男。


身長二メートル超え。


体重三百キロ。


異常な圧。


クロノが固まる。


「なんじゃおぬしは……」


無理もない。


突然。


怪物が現れたのだ。


ドルガンが言う。


短く。


「お前」


「能力ランキングに入れ」


静寂。


クロノが目を細める。


意味が分からない。


その瞬間。


ズズズズズ……。


空間が裂けた。


闇が開く。


四つの影。


ケルベロス。


ガルーダ。


サキュバス。


デュラハン。


神話の怪物達が。


クロノを囲んだ。


殺気。


異常。


クロノが苦笑する。


「ふぉっふぉっふぉ」


「運が悪いのぉ」


そうして。


能力ランキング制度は。


始まった。










ドルガンは最上位を集めた。


他のランキング者は。


最上位会議で決めた。


そして。


ドルガンは。


一人の男と出会う。


ディオン。


異質だった。


能力がない。


無能力者。


だが。


強い。


異常なほどに。


ドルガンが笑った。


初めて。


楽しそうに。


「ぴったりの存在だ」


ディオンは。


戦闘能力。


統率力。


判断力。


全て高水準。


理想だった。


ドルガンは。


ディオンを部下にした。


そして。


国を任せた。


全て。


丸投げだった。


ドルガンにとって。


国など。


どうでもいい。


民も。


政治も。


秩序も。


興味はない。


全部。


道具。


ただ一つ。


目的のための。


道具だった。


光速を持つ者を探す。


ただそれだけ。


ドルガンの目的は。


最初から最後まで。


変わらない。


兄を殺す。


一番になる。


それだけだった。


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