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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第205話 執着の始まり

レギウスとドルガンは。


同じ部屋で。


休んでいた。


静かな夜。


そんな中。


ふと。


ドルガンが口を開いた。


「レギウス」


「お前の攻撃を受けてみたい」


静寂。


レギウスが驚く。


「え?」


「なんで?」


当然だった。


ドルガンが答える。


淡々と。


「俺は」


「これまで誰にも傷つけられたことがない」


「だからだ」


それだけだった。


レギウスは首をかしげる。


意味は分からない。


だが。


弟の頼みだった。


レギウスは立ち上がる。


「じゃあ」


少し考えて。


「少しだけね」


ドルガンが驚く。


「待て」


「武器は?」


レギウスが笑った。


優しく。


「実はね」


少し恥ずかしそうに。


「僕」


「武器がなくても斬れるんだよね」


ドルガンが固まる。


唖然。


理解が追いつかない。


武器なしで。


斬る?


ありえない。


だが。


兄なら。


本当にできる。


ドルガンは理解した。


レギウスは。


自分の想像を。


遥かに超えている。


レギウスが。


ドルガンの前に立つ。


距離は一歩。


レギウスが言う。


「行くよ」


ドルガンが頷く。


次の瞬間。


シュン。


何かが走った。


あまりにも速い。


見えない。


静寂。


ドルガンが固まる。


レギウスも。


黙っていた。


数秒後。


スッ。


ドルガンの上半身に。


一本の線が入る。


そして。


血が流れた。


レギウスの顔が青ざめる。


「え!?」


「大丈夫!?」


ドルガンは答えない。


呆然としていた。


痛みはない。


浅い。


皮膚だけ。


だが。


理解した。


もし。


今のが本気だったら。


もし。


もっと深く斬られていたら。


終わっていた。


この肉体でも。


防げない。


全く。


届かない。


絶望的な差。


ドルガンが下を向く。


沈黙。


そして。


小さく言った。


「ありがとう」


それだけ言うと。


ベッドへ向かう。


そのまま横になった。


レギウスが首をかしげる。


「……?」


意味が分からない。


だが。


それ以上は聞かなかった。


静かな夜。


ベッドの中。


ドルガンの目は。


変わっていた。


黒い感情。


邪悪。


執着。


嫉妬。


その全てが。


渦巻いていた。











次の日から。


ドルガンは。


訓練場に現れなくなった。


消えた。


どこへ行ったのか。


誰も知らない。


だが。


誰も聞けなかった。


大人達は。


ドルガンを恐れていた。


強烈な圧。


異常な威圧感。


声すらかけられない。


レギウスも同じだった。


弟が何を考えているのか。


何をしているのか。


全く分からない。


ただ。


夜になると。


ドルガンは帰ってきた。


毎日。


毎日。


そして。


身体は。


傷だらけだった。


骨折。


火傷。


打撲。


血だらけ。


レギウスは何度も聞こうとした。


何してるの?


どこ行ってるの?


でも。


聞けない。


ドルガンが放つ圧。


それが。


レギウスの言葉を奪った。


兄弟の間に。


見えない壁ができていった。











それから。


五年後。


レギウス。


十二歳。


ドルガン。


十歳。


兄弟に。


会話はなかった。


レギウスは順調だった。


国の期待。


その全てを背負い。


出世していた。


誰よりも強い。


誰よりも特別。


国の宝。


一方で。


ドルガンは変わらない。


毎日。


どこかへ消える。


そして。


傷だらけで帰る。


その繰り返し。


異常だった。


誰も。


何も聞けない。


そんな日々。


その日。


突然。


ドルガンが口を開いた。


「兄貴」


レギウスが固まる。


五年ぶりだった。


弟の声。


ドルガンが言う。


「ちょっと来てくれ」


レギウスが驚く。


だが。


黙って頷いた。


二人で歩く。


無言。


ひたすら歩く。


遠く。


誰もいない場所まで。


そして。


止まる。


何もない地面。


草しかない。


レギウスが首をかしげる。


その時。


ドルガンがしゃがむ。


地面を掴んだ。


次の瞬間。


ゴゴゴゴゴ……。


地面が揺れる。


レギウスが目を見開く。


地面が割れた。


そこから。


階段が現れる。


地下へ続く階段。


レギウスが驚く。


だが。


ドルガンは説明しない。


そのまま降りる。


レギウスも続く。


長い階段。


暗い道。


そして。


辿り着いた。


巨大空間。


レギウスが息を呑む。


そこにあったのは。


闘技場。


巨大だった。


地下とは思えない。


異常な広さ。


静寂。


ドルガンが中央へ歩く。


そして。


振り向いた。


レギウスを見る。


その目。


五年前とは違う。


覚悟。


狂気。


執念。


全てが宿っていた。


ドルガンが言う。


「俺と……」


「決闘しろ!」


「兄貴!!」


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