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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第189話 1ミリの光線

1ミリの光線が。


空気を裂く。


音すらない。


細い。


細すぎる。


だが。


速い。


一瞬だった。


ノアの瞳が揺れる。


「え?」


次の瞬間。


1ミリの光線が。


ノアの頭部中央を貫いた。


ズドッ。


小さな穴。


たったそれだけ。


だが。


致命傷だった。


脳を。


正確に。


焼き切った。


ノアの身体が止まる。


固まった。


静寂。


そして。


ゆっくり。


倒れる。


バタッ。


次の瞬間。


世界中で。


変化が起きた。


動いていた森が。


止まる。


木々が。


動きを止める。


枝が。


止まる。


根が。


止まる。


全ての侵攻が。


止まった。


ガーデンの中核。


崩壊。











道場前。


フェルとフレアが。


森と向き合っていた。


その時。


森が止まる。


ピタリと。


動かなくなった。


フェルが目を見開く。


「止まった……?」


フレアが周囲を見る。


「ああ」


「誰かがやったか?」


二人に安堵が走る。


終わった。


そう思った。


その時。


ヒュン。


空気を裂く音。


フェルの顔が変わる。


振り向く。


隕石の破片。


落ちていた。


一直線。


向かう先は。


後方。


ボム。


気絶したまま。


動けない。


フェルが叫ぶ。


「しまった!?」


フレアも飛ぶ。


だが。


遅い。


間に合わない。


ドゴン!!


轟音。


地面が砕ける。


血が舞う。


ボムの身体が。


砕け散った。


能力ランキング第69位。


ボム。


死亡。


静寂。


フェルの拳が震える。


フレアが歯を食いしばる。


怒り。


殺意。


二人が剣を握る。


強く。


フレアが叫ぶ。


「どこだ!!」


怒号。


フェルは目を閉じる。


冷静になれ。


近い。


きっと。


まだ近くにいる。


森の中。


そして今。


森は止まった。


隠れ続けられない。


フェルの目が開く。


「いた」


次の瞬間。


飛ぶ。


音速。


森を駆け抜ける。


一気に。


距離を詰める。


そして。


見つけた。


ゼクト。


能力ランキング第20位。


ゼクトが舌打ちする。


「チ」


遅い。


フェルの剣が。


すでに届いていた。


グサッ。


腹部を。


貫いた。


ゼクトの目が見開く。











マッドと兵士達は。


固まっていた。


目の前の男。


異質。


周囲の物が。


全て崩れる。


森も。


岩も。


地面も。


存在そのものが壊れていく。


化け物。


そう呼ぶしかない。


その時。


森が止まった。


アルディオが小さく呟く。


「ノアは死んだか」


静かな声。


レイ達がノアをやった。


本来ならマッドと兵士達は喜びたかった。


だが。


目の前の恐怖がそれを許さない。


そして。


アルディオが。


兵士達を見る。


「ドルガンはどこだ?」


兵士達が震える。


アルディオが続ける。


「お前達」


「部下だろ?」


兵士達が息を呑む。


恐怖。


一人が震えながら答える。


「し、知らな……」


最後まで言えなかった。


消失。


音もなく。


兵士達が。


地面ごと消えた。


崩壊。


存在そのものが消える。


マッドの顔が青ざめる。


膝から崩れ落ちる。


勝てるわけがない。


無理だ。


どれだけ強くなっても。


どれだけ覚醒しても。


こいつは違う。


桁が。


違う。


さっきまでの自信は。


消え失せた。


アルディオが。


マッドを見る。


冷たい目。


「お前は?」


「最上位の場所を知っているか?」


マッドの身体が震える。


死。


それしか浮かばない。


マッドが首を振る。


「し、知らない……」


静寂。


アルディオが見る。


数秒。


そして。


興味を失ったように言った。


「お前は」


「本当に知らなそうだ」


それだけ言うと。


背を向けた。


去っていく。


ゆっくり。


静かに。


マッドは動けなかった。


声も出ない。


ただ。


座り込む。


絶望の中。


一人。


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