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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第184話 大異形とマンチニール

空中都市。


その下。


巨大な影が。


ゆっくり降りていた。


異形。


巨大な羽。


鋭い牙。


禍々しい角。


長い手足。


しなるしっぽ。


悪魔。


そう呼ぶしかなかった。


大きすぎる。


そこらの建物とは。


比べ物にならない。


街を。


片足で踏み潰せるほど。


クロエが息を呑む。


「こんなの……」


圧倒される。


だが。


隣で。


ディオンが笑った。


余裕すらあった。


「馬鹿だな、クロノ」


クロエが見る。


ディオンは前を向いたまま。


笑っている。


「数で押せばいいものを」


「的が一つになるなら」


「楽勝だ!」


次の瞬間。


ディオンが地面を砕いた。


ドン!!


爆音。


一直線。


大異形へ突っ込む。


速い。


クロエはその背中を見る。


思う。


ディオンは。


ドルガンの元で。


ずっと鍛えられていた。


もしかしたら。


あの神話の怪物達を。


相手にしてきたのかもしれない。


頼もしかった。


クロエは見守る。


ディオンが飛ぶ。


拳を構える。


大異形の顔面へ。


叩き込む。


その瞬間。


ディオンが眉をひそめた。


「ん?」


しっぽ。


見えなかった。


大異形のしっぽが。


横から振り抜かれる。


ドコン!!


凄まじい衝撃。


ディオンの身体が。


消えた。


吹き飛んだ。


一瞬で。


砂煙が舞う。


衝撃波が広がる。


建物が砕ける。


地面が抉れる。


そして。


見えなくなった。


はるか彼方。


ディオンが。


飛ばされた。


クロエの顔が青ざめる。


「ディオン!!」


叫ぶ。


返事はない。


大異形が笑った。


けらけらと。


不気味に。


そして。


ゆっくり。


クロエを見る。


視線が合う。


殺意。


本能が叫ぶ。


死。


その一文字が。


鮮明に。


頭に浮かんだ。











花畑。


レイ達は。


ノアと対峙していた。


レイが光線を放とうとする。


だが。


次の瞬間。


ゴゴゴゴゴゴゴ。


地面が揺れる。


全員が構える。


そして。


地面一帯から。


無数の根が伸びた。


土を突き破る。


牙のように。


一斉に襲いかかる。


「さぁ」


ノアが笑う。


狂気の笑み。


「あなたたちも」


「自然に帰りなさい!」


レイが即座に動いた。


フォーサ。


スカイ。


二人の手を掴む。


「スカイ、飛べる!?」


スカイが焦る。


「無理だ!」


「俺含めて二人しか!」


その時。


フォーサが能力を発動する。


「任せて!」


能力。


『強制覚醒』


緑の光が。


スカイを包む。


スカイが目を見開く。


「これは……」


身体が軽い。


能力が膨れ上がる。


次の瞬間。


三人が飛んだ。


空へ。


間一髪。


根が空を切る。


レイが右手を構える。


光が集まる。


殺意を込める。


「行くわよ」


光線。


放つ。


ドン!!


白い閃光。


植物へ直撃。


焼ける。


消し飛ぶ。


だが。


終わらない。


レイはさらに手を動かした。


横へ。


縦へ。


一瞬で。


辺り一帯を薙ぎ払う。


無数の植物が。


焼き切られた。


黒く炭になる。


静寂。


スカイが周囲を見る。


そして固まる。


「あ……」


「スエルテは?」


レイの顔が変わる。


「しまった!」


焦る。


光線は。


広範囲。


巻き込んだか。


だが。


その時。


唯一焼けていない場所。


そこから。


ひょこっと顔が出た。


「おーい」


スエルテだった。


のんびり手を振る。


三人が安堵する。


フォーサが叫ぶ。


「もう!!」


「心配させないでよ!!」


一方で。


ノアが震えていた。


怒りで。


全身を震わせる。


「なんてことをするの!!」


叫ぶ。


全員がノアを見る。


ノアの目には。


涙が浮かんでいる。


「許さない……」


「よくも植物を……」


「許さない!!」


次の瞬間。


新しい木々が現れた。


ただの木々。


そう見えた。


至って普通。


果実がついている。


だが。


スエルテの顔色が変わる。


本気で。


焦っていた。


「あれは……やばい」


「絶対に触っちゃだめだ!!!」


レイ達に注意する。


静寂。


そしてスエルテが言う。


「マンチニールだ」


マンチニールの森が現れた。

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