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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第十八話 夜襲

レイたちは急いで退避していた。


だが。


巨人がこちらを向く。


巨大な腕が動いた。


何か来る。


レイの背筋に悪寒が走る。


そして。


兵器の手から大砲が現れた。


「なっ……」


そんなことまでできるのか。


次の瞬間。


ドォン!!


砲弾が発射される。


凄まじい速度でこちらへ迫る。


だが。


「アンコウ!!」


マリンが叫ぶ。


巨大なアンコウが砲弾へ突っ込んだ。


そのまま飲み込む。


しかし。


直後。


轟音が響いた。


アンコウの体内で砲弾が炸裂したのだ。


巨大なアンコウが地面へ落ちる。


「ちっ」


遠くからギルの舌打ちが聞こえた。


だが。


それでも巨人は止まらない。


巨大な足でこちらへ歩き出す。


一歩。


また一歩。


地面が揺れる。


「『泥』!」


マッドが能力を発動する。


地面が一気に泥へ変わった。


巨人の足が沈む。


「なんだぁ!?」


ギルが叫ぶ。


巨人は足を取られた。


完全ではない。


だが十分だった。


「いいね、マッド!!」


レイが笑う。


マッドの顔が明るくなる。


「えへへ」


その隙に。


レイたちは戦場を離脱した。


何とか逃げ切れたのだった。











レイたちは王の間へ戻った。


重い空気が漂う。


誰もが敵の強さを理解していた。


「相手の強さはよく分かった」


レイが静かに言う。


ペーパーも腕を組む。


「厄介な能力ばっかりだな」


62位。


66位。


99位。


そして30位。


まともに戦えば勝てる相手ではない。


レイは自分の右手を見る。


『光線』


自分の能力の威力が分からない。


あの巨人を貫けるのか。


それとも。


傷一つ付けられないのか。


だが。


一つだけ確かなことがある。


能力は知られていない。


だからこそ。


使うなら一撃。


一度で決めなければならない。


「手を打たなければ」


マリンが静かに言った。


だが。


その場で答えを出せる者もいなかった。











夜。


マリンは一人で絵を眺めていた。


フォーサが描いてくれた絵。


青い空。


花畑。


笑顔の人々。


戦争とは無縁の世界。


本来。


フォーサは心優しいただの少女だ。


能力さえなければ。


こんな争いに巻き込まれることもなかった。


「……」


私は。


フォーサを守れればそれでいい。


それだけで。


マリンは絵を机に置いた。


だが。


眠れない。


気分を変えようと。


バルコニーへ出る。


夜風が吹く。


その時だった。


「あれは……?」


城の外。


何人かの人影が見えた。


黒いフードを被った集団。


城の中に入っていく。


マリンの目が見開かれる。


「まさか……」


あの姿は知っている。


何度も報告を受けていた。


「ディバイド……!?」


ランキング者を狩る集団。


なぜ。


こんな場所に。


その瞬間だった。


「がはっ」


激痛。


首に何かが突き刺さる。


クナイ。


マリンの視界が揺れる。


いつの間に。


背後に。


「ステップ……」


振り返る。


そこにはステップがいた。


さらに。


クナイが閃く。


肩。


腹。


胸。


一瞬で複数箇所を刺された。


膝が崩れる。


意識が遠のく。


マリンは最後の力を振り絞った。


そして。


誰にも聞こえないほど小さな声で。


何かを唱える。


次の瞬間。


マリンは崩れ落ちた。


二度と動かなかった。


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