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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第十五話 強制覚醒

女性に案内される。


戦火の中を進み。


城の中へ入る。


そして。


気づけば、豪華な扉の前に立っていた。


「え……」


「ここって……」


マッドが固まる。


ペーパーも目を見開く。


「王の間じゃねぇか!?」


レイも驚いていた。


なぜ旅人をこんな場所へ連れてくるのか。


女性は微笑む。


「ふふ」


「どうぞ」


そう言って扉を開いた。


重い音が響く。


中には三人いた。


王冠を被った老人。


その隣には十歳ほどの少女。


そして。


壁際には仮面を付けた男が立っていた。


男の袖から武器が覗いている。


クナイ。


暗殺者か。


「なんじゃ!?」


王が立ち上がる。


「マリン!!」


「こ奴らは誰じゃ!!」


レイたちは顔を見合わせる。


説明していなかったのか。


マリンは落ち着いていた。


「彼らは旅の者です」


「少なくとも敵ではありません」


王は眉をひそめる。


マリンは続けた。


「そして」


「私たちの力になってくれるかもしれません」


レイたちはまるで理解できなかった。











王の間の奥。


席へ案内される。


マリンが説明を始めた。


「まず現在の状況ですが」


「私たちは内乱の真っ最中です」


それは見れば分かる。


問題はその理由だ。


レイは隣の少女を見る。


少女は怯えた顔をしていた。


マリンも視線を向ける。


「私たちは彼女を守っています」


「名前はフォーサ」


「その子を?」


レイが聞く。


「はい」


マリンは頷く。


「彼女の能力は『強制覚醒』」


その場の空気が変わった。


「強制覚醒?」


マッドが聞き返す。


「能力を強制的に覚醒させます」


レイの目が大きくなる。


覚醒。


その言葉に反応した。


自分の能力が変化した時。


ブラッドを殺したあの日。


あれが覚醒だった。


「おいおい」


ペーパーが口を挟む。


「そんな能力聞いたことねぇぞ」


マリンは頷く。


「当然です」


「彼女はまだ能力を使いこなせません」


未完成。


不完全な能力。


だが。


「もし彼女が能力を完全に使いこなせば」


「世界の勢力図が変わります」


レイは理解した。


もし。


あの覚醒を他人へ自由に与えられるなら。


能力ランキングなど簡単にひっくり返る。


「それを狙っている者たちがいます」


マリンの声は重かった。


話は理解した。


だが。


疑問がある。


レイはマリンを見る。


「あなたほどの実力者でも守れないの?」


マリンは即答した。


「はい」


迷いなく。


「私は能力ランキング47位です」


マッドが立ち上がる。


「47位!?」


ペーパーも驚いていた。


「ゼノより上じゃねぇか……」


マリンは頷く。


そして仮面の男を見る。


「彼は63位」


王を見る。


「そして国王陛下は95位です」


全員ランキング者。


レイは少し驚く。


かなりの強国だ。


それでも苦戦している。


つまり。


敵も強い。


ペーパーが聞いた。


「相手は?」


マリンの表情が曇る。


「99位」


「66位」


「62位」


そこまでは何とかなる。


だが。


最後の名前が問題だった。


「そして」


「30位です」


部屋の空気が重くなった。


マリンですら警戒している。


30位。


それだけで十分だった。











男は楽しみにしていた。


能力ランキング99位。


能力者としては下位。


だが。


それでも夢があった。


あの少女を手に入れること。


能力『強制覚醒』


それさえ手に入れば。


自分はもっと上へ行ける。


もっと強くなれる。


「絶対に手に入れる」


男が笑う。


そこへ別の男が現れた。


能力ランキング66位。


「なんか面倒なのが、向こうに付いたかもしれねぇぞ」


さらにもう一人。


女が近づいてくる。


能力ランキング62位。


「関係ない」


「マリンは私が抑える」


「それで終わりだ」


三人の視線が奥へ向く。


重い足音。


巨大な影。


大男が歩いてくる。


その存在だけで空気が変わった。


「どんな奴が来ようが関係ねぇ」


大男が笑う。


「必ず手に入れる」


「フォーサをな!!」


能力ランキング30位。


ギル。


能力『金属融合』


戦争の中心にいる怪物だった。

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