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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第148話 兄への答え

鉄板が次々に襲っていた。


空を埋め尽くす鉄。


殺意の雨。


その光景を。


レイ達はただ見ていることしかできなかった。


何もできない。


速すぎる。


強すぎる。


能力ランキング第7位。


カイ。


兄。


圧倒的だった。


だが。


この時間が。


奇しくも。


レイに考える時間を与えていた。


カイ。


兄。


両親の真実を知った。


ブラッドの真実を知った。


カイがどんな人生を歩んできたか。


全て聞いた。


だが。


考える。


その行為は。


本当に妹のためだったのか。


レイは幸せだった。


母との暮らし。


小さな村。


静かな日々。


笑い声。


温かいご飯。


何一つ。


嫌なことなんてなかった。


ブラッドが来た日。


あの日から。


全てが変わった。


レイは拳を握る。


カイの人生には同情する。


理不尽だった。


残酷だった。


能力ランキング第7位に至るまで。


そこまでは理解できる。


だが。


その後は。


違う。


両親を殺す必要があったのか。


ブラッドを殺す必要があったのか。


父とは話したのだろうか。


母とは話したのだろうか。


ブラッドとは話したのだろうか。


レイの瞳が揺れる。


いや。


きっと。


誰とも話していない。


私とも。


カイはずっと。


理不尽を受け続けてきた。


苦しみ続けた。


だが。


気付けば。


今度は自分が。


理不尽を周囲に振りまいている。


レイの目が鋭くなる。


ノーランクの城災。


あれは。


やる必要なんてなかった。


もっと。


他にやり方はあったはず。


いくらでも。


探せたはず。


カイはもう。


理不尽を受ける側じゃない。


理不尽を与える側。


虐げる側になっていた。


その時だった。


フウ。


テオ。


ダッシュ。


三人が死ぬ。


目の前で。


レイの胸が痛む。


彼らの事情は知らない。


全部は知らない。


それでも。


今のレイには。


カイよりずっと正しく見えた。


これまで。


たくさんの最上位を見てきた。


怪物同士の戦い。


そのたびに。


大勢の人が死ぬ。


関係ない人まで。


巻き込まれていく。


レイの中で。


何かが固まった。


迷いが消える。


答えが出た。


カイ。


兄。


あなたは。


生きてちゃいけない。


レイが小さく呟く。


「……フォーサ」


フォーサがビクッとする。


レイを見る。


その異変に気付いていた。


「どうしたの……レイ」


不安そうな声。


レイは真っ直ぐ前を見る。


カイを。


兄を。


見ていた。


そして。


静かに言った。


「私に能力をかけて」


静寂。


フォーサが固まる。


理解した。


レイが何をしようとしているのか。


一瞬。


躊躇した。


手が震える。


だが。


レイの目を見る。


その目に迷いはなかった。


覚悟。


決意。


全てを受け入れた目だった。


フォーサは息を吸う。


そして。


頷いた。


緑の光が溢れる。


能力『強制覚醒』


光がレイを包む。


身体が熱くなる。


力が溢れる。


レイが右手を上げる。


ゆっくり。


真っ直ぐ。


カイへ向ける。


カイが気付く。


瞳が揺れる。


「レイ……?」


理解できない顔。


なぜ。


どうして。


妹が。


自分に。


次の瞬間。


レイの目が鋭くなる。


「さよなら」


「カイ兄」


小さく呟いた。


そして。


バシュ!!


光が放たれた。


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