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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第147話 鉄板

カイが静かに両手を広げた。


空気が変わる。


ノクリアの表情が鋭くなる。


嫌な予感。


今までとは違う。


そう感じた。


その瞬間だった。


ゴゴゴゴゴゴゴ……。


カイの周囲に。


大量の鉄板が現れた。


一枚や二枚ではない。


何十枚。


何百枚。


何千枚。


薄い鉄板。


鋭い四角形。


空中に浮かぶ。


静止しているだけなのに。


異様な圧迫感があった。


ノクリアが目を見開く。


「まさか……」


カイが冷たく言う。


「終わりだ」


次の瞬間。


鉄板が一斉に放たれた。


ドドドドドドドド!!


四人へ向かう。


圧倒的な数。


圧倒的な速度。


薄い。


軽い。


だから速い。


そして。


鉄。


だから硬い。


まるで巨大な手裏剣。


殺意の雨だった。


「くそ!!」


ノクリアが能力を発動する。


能力『超高速』


身体が消える。


高速移動。


鉄板を回避する。


ダッシュも動いた。


一直線に逃げる。


能力『直線加速』


最速で離脱。


フウが吼える。


「うおおおぉぉぉ!!」


能力『風神化』


全身に風を纏う。


風圧で鉄板を吹き飛ばす。


何枚も弾く。


だが。


「かはっ」


鈍い音。


テオの身体が揺れた。


鉄板が腹部に直撃していた。


テオの能力『超電圧』は。


高速の鉄板になすすべがなかった。


身体が。


簡単に壊れる。


骨が砕ける。


内臓が潰れる。


テオが膝をつく。


血を吐く。


「すまん……ダッシュ……」


力なく呟く。


そのまま。


倒れた。


能力ランキング71位。


テオ。


死亡。


「テオォォォォ!!」


ダッシュが叫ぶ。


倒れる仲間を見る。


見てしまった。


命を共にした仲間を。


その瞬間だった。


ノクリアが叫ぶ。


「よそ見をするな!!」


焦った声。


だが。


遅い。


ダッシュの顔が青ざめる。


「しまっ……」


ガン!!


鉄板が頭に直撃した。


一撃。


ダッシュの身体が吹き飛ぶ。


地面を転がる。


動かない。


能力ランキング第75位。


ダッシュ。


死亡。


ノクリアは歯を食いしばる。


ひたすら回避。


速い。


だが。


数が多すぎる。


剣で受けても意味がない。


一枚受ければ。


次が来る。


その次も。


終わらない。


フウも耐えていた。


風を操る。


鉄板を逸らす。


吹き飛ばす。


だが。


「っ……!」


一枚。


足に直撃した。


フウの身体が傾く。


バランスを崩した。


終わりだった。


「まずい……!」


何十枚もの鉄板。


一斉に迫る。


ガンガンガンガンガンガン!!


鈍い衝突音。


連続。


止まらない。


フウが絶叫する。


「くそおぉぉぉぉ!!!!」


声が途切れる。


身体が崩れる。


能力ランキング第29位。


フウ。


死亡。


静寂。


血の匂い。


生き残ったのは。


ただ一人。


ノクリアだけだった。











カイが手を下ろす。


鉄板が消えた。


カイの隠し技だった。


防御の印象と。


分厚い壁の印象を与えることで。


初見で驚かせる作戦。


静寂。


ノクリアだけを見ている。


「やはり」


カイが言う。


「お前には当たらないか」


ノクリアが歯を食いしばる。


怒りで震えていた。


仲間が死んだ。


一瞬で。


三人。


目の前で。


殺された。


「貴様……」


殺意が溢れる。


カイは冷たかった。


感情がない。


ただノクリアを見ている。


「あとは」


「ノクリア」


目が鋭くなる。


「お前だけだ」


ノクリアが剣を強く握る。


カイは心の中で誓う。


レイ。


必ず。


お前を守る。


そのためなら。


誰だって殺す。


その時だった。


カイが違和感を覚える。


視線。


横を見る。


レイが。


右手を向けている。


こちらへ。


カイの瞳が揺れる。


「レイ……?」


理解できない。


なぜ。


なぜ俺に向ける。


次の瞬間。


バシュ!!


光が放たれた。


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