表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

118/188

第118話 世界を統べる者

ディバイド幹部。


ヴァイスは森の中を歩いていた。


静かな森。


風の音。


鳥の鳴き声。


だが。


ヴァイスは気を抜いていない。


周囲を警戒していた。


誰かに狙われている。


そんな感覚がずっとあった。


そして。


足を止める。


「さっさと来いよ」


ヴァイスが呟く。


身体を構える。


その言葉に。


かなり離れた木の上。


一人の男が驚いていた。


能力ランキング第65位。


スコープ。


能力『強化視力』


視力を向上させる能力。


単純な能力だった。


だが。


彼は弱くない。


その能力と。


手に持つ弓。


その組み合わせが恐ろしい。


遥か遠方。


普通なら見えない距離。


そこから放たれる矢は。


正確に心臓を射抜く。


気付いた時には死んでいる。


それがスコープの戦い方だった。


だが。


ヴァイスは違う。


明らかに気付いている。


スコープは考える。


逃げるか。


一瞬だけそう思った。


だが。


すぐに首を振る。


ディバイドによって。


多くの仲間が殺された。


許せるはずがない。


弓を構える。


狙う。


放つ。


シュッ。


矢が飛ぶ。


ヴァイスは目を閉じた。


遠くで。


僅かな音。


来る。


身体を沈める。


矢が通過した。


「なに!?」


スコープが目を見開く。


見えたのか。


違う。


聞いたのか。


ヴァイスは極限状態の中で。


どんどん覚醒していた。


五感。


反応。


全てが研ぎ澄まされている。


ヴァイスが笑う。


「そこか」


そして。


走り出した。


スコープの顔色が変わる。


逃げる。


即座に木を飛び移る。


だが。


遅い。


ヴァイスの速度は異常だった。


距離が縮まる。


そして。


追いついた。


ヴァイスが腕を掴む。


スコープは即座に弓を構える。


至近距離。


まだ戦える。


だが。


ヴァイスは離れた。


自ら距離を取る。


スコープが困惑する。


その時だった。


ヴァイスが笑っていた。


不敵に。


スコープが腕を見る。


掴まれた場所。


紫色になっている。


「な……」


顔が青ざめる。


能力『毒血』


侵食が始まる。


紫色が広がる。


腕。


肩。


首。


全身へ。


「あぁぁぁぁぁ!!」


激痛。


身体が動かない。


呼吸が苦しい。


毒が全身を支配する。


やがて。


スコープは倒れた。


能力ランキング第65位。


スコープ。


死亡。











静寂。


ヴァイスは死体を見る。


冷たい目だった。


この程度。


もう負けない。


そう思った。


そして。


呟く。


「そろそろ最上位をやるか」


その時だった。


バキバキバキ。


木が折れる音。


ヴァイスが顔を上げる。


ダダダダダダダダ。


何かが向かってくる。


一直線に。


森を破壊しながら。


「なんだ?」


ヴァイスが構える。


そして。


姿が見えた。


巨大。


黒い毛。


三つの頭。


異形。


神話の怪物。


ケルベロス。


ヴァイスの顔が引きつる。


「おい……」


「なんだよこれ……」


本能が警告していた。


危険。


目の前にいるのは。


空想の化け物。


ヴァイスは上着を脱ぐ。


能力発動。


全身を毒で覆う。


皮膚。


筋肉。


血液。


全てを毒で強化する。


そして。


叫んだ。


「こいよォォォォォ!!」


叫ばなければ。


恐怖に飲まれそうだった。


その瞬間。


バクン。


ヴァイスの頭が消えた。


一瞬だった。


ケルベロスの中央の頭。


口を閉じる。


それだけ。


能力ランキング第40位。


ヴァイス。


死亡。


身体が崩れ落ちる。


神話の怪物に毒は効かなかった。


森に静寂が戻った。


ケルベロスは消える。


黒い霧となって。


そして。


奥から一人の男が歩いてくる。


大男。


圧倒的な存在感。


ヴァイスの死体を見る。


冷たい目。


男が呟く。


「言い出したからには」


少しだけ空を見上げる。


そして。


続けた。


「一人はやらないとな」


それだけだった。


能力ランキング第2位。


ドルガン。


世界の支配者。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ