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Idea  作者: ひのきそら
第三章 defenders of railgun
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黒衣の調停者

 フォール軍がいるであろう場所までアリス達は進軍する。オリヴィエの予想通り、大量の機兵団と不死身の兵を引き連れていた。だが、アリス達がその場に到着した時には既にフォール軍は壊滅状態になっていた。


「どういうこと、一体何が……?」


「ねえ、あれってさっきの映像に映ってた人じゃない!?」


 花音の指差す方、そこには襲撃されたバロール兵が残していた映像記録にいた襲撃者が立ち尽くしていた。機兵団は跡形もなく大破され、不死身のフォール兵は四肢を斬り落とされ這いずることも出来ずただうめき声を上げていた。アリス達に気が付いた黒衣の襲撃者は動じることなく冷たい視線を浴びせる。


 映像越しに見た襲撃者と対面し、美しい顔立ちとは正反対な殺気を纏っている。


「ああ、お前がアリスか」


 低い声でそう言った襲撃者に動揺するアリスは咄嗟に身構える。中性的で端正な顔立ちからてっきり女性だと思っていたというのもあるが、名乗っていないアリスの名を口にした目の前の少年が何者なのかを全員が察した。


「あなたも侵食者の一人ですか?」


「いや、俺はあいつらの仲間じゃない」


「ならどうしてアンタがアリスのこと知ってんの? 侵食者じゃないってんなら、アリスのことは知らないはずでしょ?」


「口が悪いな。それで本当にアイドルなのか、西園寺花音?」


「なっ!?」


 アリスのことだけではなく、花音の名も知っている少年に狼狽える。口では否定しているものの、アリス達の情報を知り得るのは侵食者以外に考えられない。オリヴィエは部隊に指示を出し少年を取り囲むと銃口を向け逃げ場を塞ぐ。


「確認よ。フォール軍はあなたが壊滅させたと見て間違いないわね?」


「見たら分かるだろう。ここにはついさっきまで俺以外に誰もいなかった」


「あなたの目的は何? 私たちの駐屯地を襲ったと思えば、フォール軍にも攻撃するなんて意味が分からないわ」


「ああ、あれは万が一にもあそこをこいつらに占拠されると面倒だからな。なまじ高性能な分、悪用されればこの世界が一気に崩壊する原因にもなりかねない」


「面倒な話は止めてよ。とにかく、アンタはアタシ達の敵ってことでいいんでしょ?」


「なんでそうなる……いや、まあいいか。アリス、お前の実力を測るのも悪くない」


 呆れた様にため息をつきながら少年はアリスを見据える。手にする軍刀と銃を構え、少年は殺気を剥き出しにする。紡は無言で刀を抜き、アリスも続けて袴姿に変わり刀を構えた。


 戦力ではどう見ても不利な状況であるにも関わらず、少年の放つ威圧感は凄まじく大きな重圧となってアリス達を襲う。


「本当にお前が世界を救えるのかどうか、今ここで俺に示してみせろ」

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