表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Idea  作者: ひのきそら
第二章 妖魔剣聖譚
24/58

幕間

「久しぶりに聞いた声だと思ったけど……やっぱり君はあの時の」


「はい、貴女が現れた時は驚きましたよ! 突然私の世界に降ってきたんだから!」


 モノクロの部屋の中に少女が二人、何処にでもある木製の椅子に腰掛け何やら神妙な面持ちで向かい合っていた。一人は黒い布地に星屑の様な模様が動くローブを纏っている。足元まで伸びた銀髪が特徴的な美しい少女は目の前の少女に向かって今を下げながら口を開いた。


「これは私が初めて抱いた想いで、私が成さなければならない使命でもあるんです。力を貸して下さい」


「君が真っ先に私に会いに来た理由は察するよ。君の世界の中で、私という存在はイレギュラーだからね。余所者の私を受け入れてくれた君には恩がある」


「それじゃあ!」


「悪いけどお断りだよ」


 白髪を弄りながらもう一人の少女は即答した。了承してもらえると思い込んでいたのか、拒絶の意思を突きつけられた少女は口を開けたまま固まってしまった。


「そもそも、私は私の結末に満足している。君の思想は確かに高尚だし尊いことではあるが、私やあの子にとってみればこの上ないお節介でしかない」


「…………でも、別の幸福な未来もあったはずです」


 上の空という態度をとっていた白髪の少女は、その言葉を聞いて動きを止めた。ほんの僅か、少女から殺意が滲み出た。穏やかな優しい目付きは今にも刺し殺されそうなほど鋭く冷徹だった。


「私とあの子を否定するつもりかい?」


「そんなつもりはありません。でも、一度は考えたことがあるはずです。もし別の選択をしていたのなら、今とは違う結末だったんじゃないかって」


「…………」


 沈黙が流れる。壁に掛けられた時計の針が進み小鳥の鳴き声が部屋に響く。鳴き声が止み再び静寂が部屋を包んだ時、白髪の少女は放っていた殺気を抑え、元の優しい目付きに戻り口を開いた。


「いいよ、君の口車に乗ってあげる」


「っ! ありがとうございます!」


「ただし、君の計画を聞いて実現可能だと判断すればの話だけどね」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ