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東方龍獣録  作者: 秋
機械龍=マシーナ
30/43

善から悪へ

今回はほんの少し長いです

「ぅん……マナ?ここはどこ?」

「おはようございますマスター、ここは私とマスターが初めて会った場所。つまり森の中です」

マナが言った通りここはマナと初めて会った場所。

複数の木に囲まれ、上空からは見えにくいようになっており、恐らくマナが私が寝やすいようにするため大きな切り株の上に乗せ、上に茶色の毛布をかけてあった。

「マナ、どうしてあのドラゴンと喧嘩していたの?」

首を傾げながらマシーナに問いかける。

花落と記憶を共有しているが、マナとワイバーンが争った理由が未だ分からない。

「昔の因縁の相手、とでも言っておきましょう。それよりマスター、元気になったのでしたら私はリベンジしてきますので、マスターを安全な場所にお送りします」

問いに対してあやふやに返し、マナからは情報を得られなさそうだった。

ーーう〜ん、ワイバーンに聞いてみる?

脳内に花落の問いの声が響く。

この意思疎通は、あの夢の世界でできるようになったがほんの少し不便である。

花落と自分の恥ずかしい記憶や見せたくない部分まで見えてしまうーーとても嫌なものである。

慎重に質問してくださいよ。さっきみたいに怪しまれたら元も子もないですから。

ーー了解!頑張ってみる〜!

はぁ、どうしてこんな話し方なのか理解に苦しむ。

第一、敬語というほぼ共通している言葉を発してくれれば真似るのも楽だったのに、なぜこんなに難しい話し方なのか。

ーー秋〜聞こえてるわよ?

「わかったわマナ。マナがすることだから信じてみる!」

「マスターありがとうございます。では、マスターには申し訳ありませんが、もう一眠りしてもらいます」

深く一礼して一眠りしてもらうと聞くと嫌な予感がしてきた。

正直寝るということがほんの少しトラウマになりかけていること状況で、もう一度寝ろと言われると流石に逃げたくなるーーでも……

花落の性格上逃げることはできない。

「おやすみなさいませ、マスター」

その声がだんだんと小さくなり、気づいた頃には何も聞こえなくなっていた。




「しかし、秋様。あんなに躊躇いもなく撃てるようになっていたんですね」

「え?」

ワイバーンの背中に乗せてもらい、紅魔館に向かっている空の旅の最中に突然話題を振られる。

昔は確かに、ほんの少し躊躇って撃っていた事もあった。

それは人を傷つけたくないという優しい心理であったが、花落と記憶を共有したことにより、花落の挑戦的な部分が大きく光ったらしく躊躇わなくなっていた。

「夢の中で色々ありましてね……ところでワイバーン、一つだけ問題があります」

「なんですか?秋様?」

「後ろからワイバーンと戦ったドラゴンと探楽が追ってきてます」

後ろを確認してみると、遠いが確かにマシーナと探楽が追ってきていた。

あのスピードだと追いつかれて空中戦になる。

秋様も確かに成長してるが、私が本気で飛ぶときに落ちないとは限らない。

しかし、途中で戦える場所なんてない……こうなったらーー

「秋様、その金髪の子を起こしてその子に乗せてもらってください。あの華麗な回避能力なら秋様を乗せても平気だと思うので」

あの時は目が覚めてすぐにオロチがピンチだと思ってすぐに撃ったが、よく見る童顔で可愛い。

なぜ躊躇わなかったのかを自分の本能に問い詰めたいが、ワイバーンが早くしろと急かしてくるので頬をつねってみる。

ーーぷにぷにしてて可愛い

秋〜思考を変な方向にしないでくれない?私も幼女好きになってしまいそうだから。

ーー……はい少し考えるのをやめます

秋を黙らせ、ぷにぷにを1人で堪能する。

幼女の肌を触って何も感じないやつなんているはず……秋の思考が入ってしまってるのか、変な思考になってきた。

「ん……あれ?なんや君は!?勝手に人のほっぺを触って!」

目を覚ました金髪の子は秋が頬を触っていたことを嫌がり手で払い、鋭く睨んでくる。

「ちなみに、そのお方は不意打ちでしたが、貴方を倒した人ですよ。敬意を払った方がいいのでは?」

誰が自分のことを倒したのかわからなかったから、秋を嫌っているとワイバーンは推測し、金髪の子に言う。

金髪の子は大きく目を見開き、体全体を舐め回すように見た後ーー

「今までのご無礼、も、申し訳ありません。どんな処罰でも進んでう、受け……ます」

「怖がらなくても大丈夫ですよ処罰なんてしませんから」

度々述語付近で少し躊躇っている様子だったので優しく声をかける。

「いえ、違います。その……この喋り方がな、なれ。慣れないので」

「話し方なんて殆ど気にしてないから大丈夫ですよ。ところで名前を聞いても大丈夫ですか?」

「ありがとうございます。では、みなさんはドラゴンや龍かもしれへんけど、私は幻獣の類で、【ペガサス】と言ったらわかります?」

「ペ、ペガサス……」

今までドラゴンや龍だったが、急に幻獣がくるとはーーおかしいぞ。

ドラゴンや龍なら石碑にいるのはわかる。

しかし、なぜ幻獣も石碑にいるのだろうか。

龍とほぼ同じなのかな……それはそれで対処していくしかないか。

「ペガサス、幻獣化。みたいなことできませんか?後ろから追ってくるやつ達と少しばかり、ワイバーン……この今乗ってるドラゴンが、お話ししてくるので」

「できますよ。幻獣化」

ペガサスが龍化と同じように幻獣化と言うと光に包まれ、みるみると姿を変え、大きな翼を携えている真っ白な馬になった。

「乗っても……大丈夫でしょうか?」

「大丈夫。落ちないように、気をつけよ」

移動しながらの乗移りなので普通は落ちそうだとか心配するが、花落と秋が混じっているのでそんな感情は全く湧いてこなかった。

「ほっ」

ペガサスの首元を持ちジャンプし乗りしがみつく、落ちないように心配だったが、ペガサスの飛び方が上手いのか全く落ちる気配がなかった。

「私が戦いますので、バハムート、オロチを乗せて待機、そして戦況を見て戦闘に加わってください」

「了解……龍化」

バハムートがドラゴンの姿になるとバハムートが手でオロチをつかみ空中で止まる。

ーーオロチ可哀想

それは……思うわね。

そんなことを考えている間に探楽とマナが同時に到着し、睨み合いになっていた。

ーー戦わずに済む策があります。私が思ったことを言ってくれませんか?

仕方ないわね、後で面白いことでも言ってよね!

秋から聞いた内容に少し驚きつつ、ペガサスに3人の中央に行くように言ってもらい移動する。

「秋様、下がっていてください!」

ワイバーンが少し頭に血が上ってないるのか強めに注意をしてくる。

他2人の目線も痛いが、気にせず真ん中に入り第一声ーー

「ーーほんっと、同じ幻想郷で生まれてない種族同士として恥ずかしくないのか?お前らは」

「なっ!?」

探楽やマナ、ワイバーンまでもが驚きを隠せない様子で見つめている状況です再び口を開ける。

「過去にどんなことがあっても、今は別の信じれる主。それか守りたいと感じる従者がいるのだろう?ここは腹を割って協力するところだと思わないのか?」

「…………」

全員が黙り考え込む。

ーーち、沈黙が怖い

そ、そうね……私達二人共こんな話し方しないから心配ね。

「そうだな、俺は秋。継承者は一人でいいと思って殺そうと考えていたが、このままだと俺の方が継承者に相応しくないな。」

「私はマスターに危害がないようにしたいだけなので、そこのワイバーンが了承してくれたら快く従います」

探楽とマナが自分の意見を述べ、後はワイバーンだけとなる。

少しだけ長い沈黙が続き、ワイバーンがこちらを一瞬向き、探楽達に向かって口を開いた。

「わかりました。過去のことは忘れ、秋様の提案を飲みます」

ーーよし!上手くいった!

「ふぅ……よかった」

安堵のあまり大きめのため息を漏らす。

全員が納得したようだったが、ワイバーンだけ仕方なく妥協をした流れだったので少し不安だったが、それはこれから直していけばいいと思い全員が仲間になったのであった。





そして数日間、住処を探しながら会議をしたりしながら、秋と花落が入れ替わっていることを告白し、ほぼ同じ要領で花落と秋がぶつかり合い元の体に戻ったのであった。

その後、探楽が作った巨大結界で別空間を作り、そこに住むことになった。



ーーそして数ヶ月経ったある日……







「【全生体機械化計画】作動」


ーーーー【機械龍=マーシナ】編ENDーーー

第3部、機械龍=マシーナ編が終わりしたね。第3部は東方要素が少なかったけれど、これから少しずつ増えていくと思いますので期待していてください。

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