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砂漠の少年  作者: 帽子男/Hatt
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「あとはそうだな…私達はもう行くがその前に一つ助言だ。

 自分の意思を持てよ。今だってお前の呪いを解く話だったが、お前に呪いを解きたいか聞いていないぞ。

 それにどうせラウムウルム殿の誘いを断ることもしなかっただろう?

 他の人間に流されすぎだ。私はお前を祖国に連れ帰るつもりだがな、お前の意思はどうなんだ。

 じゃあな。」


ラストレンさんはフルテさんをつれて、あっという間に居なくなってしまった。僕は河のほとりにポツンと取り残された。


自分の意思。もしここで僕が自分の意思を確かめたら、それはラストレンさんに「自分の意思を持て」と言われて持ったことになるので、自分の意思ではないかもしれない。

そもそも僕の意思とはなんだったか、僕は今何をしたいのだろうか。

僕は、僕は、僕は、どうしてここにいるのだろうか?

僕の目標?目的?はなんだっただろうか。そうだ。両親に合うことだ。本当にそうだろうか。両親に会いたいだろうか?会いたい。会いたい気持ちは有る。

しかし今はそれよりも、大きな夢が出来た気がする。

それに僕はもう16だ。成人しているのだ。いまさら両親に会いたいだなんて、かっこ悪いじゃないか。

ここバルマンドリアの中心は、僕の故郷の砂漠とちょうど大陸の真反対に有るそうじゃないか。

どうせならもう半分もぐるっと回りたいではないか。

ラストレンさんは僕のことを連れて帰りたいのにこんな事を聞くぐらいにはお人好しなのだ。

きっとついていっても悪いようにはならないだろう。世界を一周して、両親にあった暁にはついていっても良いかもしれない。


きっと今考えるべきなのだろう。いや、もっと前から考えておくべきだったのだ。

こんな大陸の反対まできて考える事ではないはずなのだ。

夢だ。僕の夢。僕は何を夢見ていただろうか。小さい頃だ。それを思い出してみよう。


そうだ。僕は狩りの名手だった叔父の蟲を狩る姿に憧れたのを覚えている。

何時だったか叔父は言っていた。「街ぐらい大きな蟲だって狩ったことあるんだぞ。」

叔父もブーメランを使っていた。叔父にあこがれて僕もブーメランを練習し始めたんだ。

僕は「いつか叔父さんよりもすごい蟲刈りになる」と言ったのを覚えている。


そうだ。僕は今、幸いな事に。なんとも『幸運』なことに。子どもの頃の夢を、手の届く所に見据えているのだ。

僕だって一人で蟲を狩れたんだ。きっとできる。


僕はラルクルウッド・ゲーを狩る。

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