呪の仕組み
「ふむ、ではまず呪いの掛け方から話すか。長くなるぞ。」
「私は…。」
「リカルドが知らんだろ。聞け。
まず第一に呪いや魔法、祝福の仕組みは全て同じだ。印を点けて、それに願いを込める。ただこれだけだ。
そして第二に、これらには発動の条件がある。道具と、聖人と、そして魔女の心臓だ。この三つが揃うことで魔法は発動する。
ここで言う魔女とは決して女性を限定しているわけではない。宗教的観点から、異教徒の聖人の事をそう呼んでいるにすぎない。
そして魔法は例外を除いてあらゆる物に付与できる。ただし効果は幸運か不運のみだ。夢物語のように空を飛ぶことは出来ない。
そして例外の事だが、これは私達聖人の事だ。聖人は一切の印がつかない。これは聖人の素質の有るものならば全員が当てはまる。
スルテも例外の範疇だ。」
「つまり…スルテさんも聖人ですか?」
「スルテは聖人のタマゴみたいなものだ。印が見えるんだろう?」
「はい。」
「一般的に聖人としての適正が高ければ高いほど、周りの印は見えなくなる。しかし聖人の適正が無い物が印を見ることは出来ない。
聖人としての適正の話だが、よりよい祝福をより沢山の人に掛けることができるものが適正が高い。
協会は適正の高い者を聖人にしたがるものだ。なぜなら協会のもつ道具には限りが有るからだ。まぁ道具は普通『器』とか言われてる。
小国なら一つか二つ、強国でも五つという所だろうな。国によって運のいい連中が多いんだ。それはそれは繁栄するだろうよ。」
すごく長い。こんがらがってきた。僕はそこまで記憶力は高くないのだ。
「あぁ話が脱線したな。それでえっと、解呪だったな。呪いを解く方法は主に二つある。術者を殺すか、術を上書きするかだ。
術者を殺す方はあまりオススメしない。祝福や呪いは、術者が死ぬ時に、裏返ったり強まったりした例もあるからだ。
今回は術者は死んでいるらしいから二つめの方でやるしかない。つまり術の上書きだ。
上書きと言っても普通にうえから祝福をかければいいというものでもない。それだと重ねがけになってしまうからだ。」
「ちょちょちょっとまって下さい。僕はどうすれば良いんですか。」
「お前に術を掛けた器を探して、私が上から幸運をかければいい。あ、一つやり方を忘れていた。器を壊すという手もある。」




