河の中
ラストレンさんは走りながら話した。
「洗浄と冷却がいるな。あとは、、まぁ追々な。それとお前に会いたいってやつもいる。会ってやれよ。」
ラストレンさんは河の直ぐ側でやっと止まった。街の全貌がここから見渡せる。
至る所から火の手が上がっており、煙で空は真っ黒だ。赤く輝いていて、血のようだ。
「私はそいつを連れてくる。それまでによく洗って冷やしておけ。」
ラストレンさんは踵を返すと、さっといなくなってしまった。
ヨロヨロと水の中に入って行く。流れはとても穏やかで、深くもない。両手を漬ける時は痛かったが、浸かりきってしまうと心地よかった。
河の中でしゃがみこんで胸を浸す。もう服はボロボロで体裁をなしていなかったが一応服を脱いだ。また手のひらが痛かった。
街の赤はどんどん鮮やかになって行く。空も日が暮れて来て赤くなってきた。同じ色だ。
恐る恐る右胸を見てみる。中心が大きく黒くなっていて、外に行くにつれて黄色、赤色に爛れている。顎の下も触ると少し痛い。
両手は全て真っ黄色になっていて、もう膿が溜まっている。
見ていると嫌になってきたので顔を上げると、ラストレンさんが戻ってきた。
肩に担いでいる誰かは、お尻がこちらに向いていて誰か解らない。
「ふむ…あとは感染症だな。」
カンセンショウ…?なんの事だろうか。
「よかった!!生きてたのね!」
「フルテさん。」
なんとなくそんな気はしていた。ラストレンさんがここに居るのだ、もっと後に会った人で僕に会いたそうな人は一人しか思い当たらなかった。
「あなたは私のために山小屋を出たのよね?」
「僕のせいで不運が来たんですから、僕がなんとかしないといけなかったんです。」
「それは呪いのせいでしょ?それに好奇心でついていったのは私よ。」
「でも呪いを受けてるのは僕なんですから巻き込むわけには行かないと…。」
河の中と外で言い争い?をする。
「その事なんだが…。」
ラストレンさんが大きい声で僕たちを静止する。
「呪いを解きに行かないと、今度こそ本当に死ぬぞ。」
「呪いって解けるんですか?!」
「死んじゃうってどういう事ですか?!」




