気まずい食事
「礼は君がここにどうやって来たかだ。教えてくれるかい。」
なんだ。そんな事で良いのか。どんな事だ飛び出すのかと思ってしまった。
「失礼だがどうみても君がここまで旅をできるほど裕福には見えないのだ。なんたって大陸を三分の一は回っているのだからね。」
僕も自分が大陸をそんなに移動していたとは思っていなかった。
「えっとその前に少しお話が有りましてですね…。」
僕は自分が呪われている事を話した。それもかなり協力で、今でこそなりを潜めているが、僕が元気になればすぐにでも何かがくることも。
「しかし今は大丈夫なのであろう?それではなんとかするのは話をしてくれてからでも良いではないか。」
たしかにそれもそうだ。礼をかえさないわけには行かない。
僕は一族が蟲に襲われた事から話始めた。
「まず僕の一族は僕のいない間に蟲の大群に襲われました…。」
そこから一時間くらいだろうか。ずーと話していたらお腹が空いてしまった。いや今までも空いていたのだがやっと気づいたという感じだ。
それを察したのか。
「食事にしようか。」
と言って、ラウムさんは部屋を出ていってしまった。
いままで触れてこなかったが、ラウムさんのすぐ後ろで僕のことを見ているおじさんと二人きりになってしまった。
「…。」
気まずい。僕の事をずっと見ているが、話しかけても良いものか分からないのだ。
この気まずい空間をどうにかしたいと考えていると、ちょうど部屋の外から足音が聞こえてきた。
女の人が部屋に入って来た。かなりきっちりした服装をしていて、手には料理に並んだお盆を持っている。召使いの方だろうか。
「ありがとうございます。」
お礼を言って受け取ると、一言も発さないまま部屋を出ていってしまった。
受け取ったお盆の上には、芋類の主食の他には特徴的な青い果実が甘味として置いてある。とても高そうだ。
「…。」
気まずさが増えてしまった。一瞬召使いの人が来た時は助かったとも思ったが総計だった。
僕の分しか食事がない。つまりこのおじさんは僕が食事をしているのをじっと見ている気なのだ。
「あのー?」
「…。」
「一緒に食べますか?」
つい気まずさに耐えられず聞いて変な事を聞いてしまった。どうみても一人分の食事なのに。
おまけに僕のお腹はこの瞬間に「ぐう」と音を立てるしまつだ。
気まずい。




