12話 球技大会 第一小5年1組 丸山友理奈→5年2組 林エマ
今日、朝練の日か、面倒だな。でもあと一週間で終わる。私はいつもより30分早く家を出る。
普段は集団登校だけど、朝練の日は5年生は各自登校。一人で学校まで行く。誰かと会わないかな。
最近引っ越してきた子の家の前を通る。この子も5年なんだよね。クラス違うけれど。でも出てくる気配ないね。お休みかな。
5年生にある、学校対抗の球技大会。近所の学校とサッカーかバスケで対戦する。決まってはいないけれど、男子はサッカー、女子はバスケを選びがち。私もバスケにしたし。球技大会自体は11月だけど、それに向けた朝練は、週2回くらい9月、林間学校が終わったくらいから始まった。朝練って自由参加って説明があったが、結局ほとんどの子が参加している。
<5年2組 林エマ>
今日は集団登校に5年生が私だけだ。
「第一小全員そろいました。出発します」
6年生の班長が言う。私は一番後ろに着く。全員なの?なんだか落ち着かない。え、みんなお休みなの?この学校に来たばかりだから、まだみんなのことは覚えてないけれど、さすがに一人じゃなかった。集団登校の集合場所に学校ごとに並んで出発とか意味不明だな、と毎日思う。同じ学校に6年間いるんじゃないんだ。
学校に着いたら、みんな来ている。体操着着ている。今日体育あるっけ?見渡すと自分だけ私服なのちょっと浮く。
「なんで、みんな体操着なの?」
私は隣の席の子に聞いた。
「朝練だよ。林さんやってないの?」
「そっか、朝練か。自由参加だったよね。みんなやっているんだ。面倒だよね」
自由参加なのに、自由がないの? 面倒なのにやっているの?
頭の中に?がいっぱいのまま、授業が始まった。
<5年1組 丸山友理奈>
球技大会、本番。球技大会は、放課後にある。みんなで第二小へ移動する。
「第一小、がんばれー」
一回目の試合、第一小と第二小。美咲がいる。学校が離れて敵同士かあ。そうなるとはね。
ほとんどの子は放課後にもかかわらずきているけれど、最近引っ越してきた近所の5年生はいなかった。




