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間話 第二寵姫 慈姫テオリス
彼女は多くを愛していた。
愛すれば、愛してもらえることを知っていたからだ。
薬師になろうと決めた理由も愛故であった。
愛をもって人々を癒やし、愛をもって彼女は満たされていた。
しかし時の流れの中で、彼女の愛を独占する男が現れる。
男は彼女を愛し、彼女も惜しみない愛を男へ注いだ。
いつしか彼女の愛を独占できぬと知ったものたちは歪んでいった。
歪んだ愛は彼女を捕らえた。
歪んだ愛は彼女の愛した男を縛り上げた。
歪んだ愛は彼女を有りもしない罪で飾り、歪んだ愛は彼女を魔女と呼んだ。
歪んだ愛によって彼女の愛した男は引き裂かれ、焼かれた。
そして歪んだ愛に、彼女も焼かれたとき、彼女はこれも愛なのだと微笑んだ。
次に彼女が目を開けたとき、目の前にあった金色の瞳に、彼女は愛を注ぎ続けようと誓った。
寵姫たちの共通点。
それは悲恋です。
次回から一章のクライマックスに入ります。




