表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終末の七勇者(改)  作者: ヤミ
四章 第二次異世界大戦
58/61

第五十八話 百獣王

皆さんこんにちは。

ヤミです。

本日は58話を投稿させていただきました。

巨人王に勝利したリリィたち。戦場はかわり、百獣王ガルムとダルヴィッシュの決闘が始まる。

是非お楽しみください。

 百獣王ガルムは他種族の怪物達を引き連れダルヴィッシュと対峙していた。


「お前、クソ強えな!見てわかるぜ!」


 ガルムの言葉にダルヴィッシュは一礼して


「王にそのようなお言葉を貰えたこと嬉しく思います。ですが、ここであなたを倒します。」


「俺を倒すか…。強さ故に怖い物知らずなのか…、ただのバカなのか…。まあそれも実力を見れば分かることだ。お前ら、手出しは無用だ。それよりもこいつ以外の奴らを殺せ。」



 ガルムの命令に怪物達は雄叫びを上げ、ユートピアの奥地を目指す。ダルヴィッシュは振り返り


「待て!それ以上は行かせない!」


「おいおい!お前の相手は俺だぜ?」


 ガルムの腕が一回り巨大化しダルヴィッシュを殴る。


「ぐっ!」


 ダルヴィッシュは吹き飛び転がる。


「なんて威力だ…。」


「立てよ!お楽しみはこれからだぜ!」


 ガルムはダルヴィッシュへ向けて跳躍する。爪が鋭く伸び、虚空を切り裂く。爪の斬撃はダルヴィッシュへ向けて魔力を纏い飛んでくる。


「っ!」


 ダルヴィッシュはとっさに剣で受けるが後方へ吹き飛ばされる。


「次元が違う…。これが王…。」


「当たり前よ!お前が知るオベイロンやオリジンとは別格なんだよ!」


 ガルムは体が収縮すると先ほどまでと全く異なり、一瞬のうちにダルヴィッシュの懐へ移動していた。


「なっ!」


「ビーストバースト!」


 拳から放たれる魔力の波動にダルヴィッシュは白目を剥きうつ伏せに倒れる。


「おいおい!冗談だろ?これが七勇者なのか?」


 ガルムは倒れているダルヴィッシュの頭を踏み付ける。その頃、怪物達はスティカ、トーマス、ゴリラ、ナグリトバシ、セン、マサが相手をしていた。


「どいつもこいつも弱そうなのばっかだ!」


「殺しちまえ!」


 雄叫びを上げながら攻めてくる怪物達にスティカがライフルで発砲する。確実に一体一体の眉間を撃ち抜き仕留める。トーマス、ゴリラ、ナグリトバシ、セン、マサは直接怪物達を殴り、蹴り、とことん叩きのめしていく。


「こいつら普通じゃねぇ!」


 そこへ怪物達の中でも異質な怪物が三体現れる。


「あ?」


 ゴリラがその三体を睨むと、一瞬でゴリラが殴り飛ばされる。


「ゴリラ!」


 ナグリトバシが叫ぶも


「余所見か?」


 とナグリトバシは蹴り飛ばされる。


「何だテメェら?」


 センが怪物達に問うと、後ろにいる怪物達が


「知らねぇのか?この方たちは百獣王国最強の戦士達だぜ!」


「戦士…ね。」


 センがその一体を睨みながら


「確かにお前らとは比べものにならねぇくらい強そうだな。名前は?」


「俺は百獣王国団長ゴライアス。」


「副団長のガルーダ。」


「そして俺が副副団長のブレイドだ!」


「俺はセン。」


「俺はマサだ。」


 吹き飛ばされたゴリラはセンとマサの元へ歩み寄り


「俺はゴリラ。」


「お前ら!他のやつを殺れ。俺達はこの三人の相手をする。」


「トーマス、スティカ、ナグリトバシ。そっちの怪物達を倒せ。ここは俺達三人でやる。」


 ゴライアスとゴリラの言葉に他の皆は互いの敵を倒すために動き始める。


「行くぞ!ゴライアス!」


 ゴリラはゴライアスへ拳を振るう。ゴライアスはそれを受け止めると太い腕でゴリラを薙ぎ倒す。


「っ!」


 ゴライアスは跳躍し、ゴリラの上へ拳を振り下ろす。ゴリラは転がり間一髪で攻撃を躱すと立ち上がり、連続で拳を放つ。ゴライアスは全てを受け流し、ゴリラの鳩尾に蹴りを入れる。


「かっ!」


 怯んだゴリラの顔面へ魔力で増強した拳を放つ。


「っ!」


 ゴリラは今度こそ吹き飛び動かなくなる。顔からは大量に出血しており、意識が飛んでしまっていた。ゴライアスはそれでもゴリラへ近付き


「やるならば徹底的にだ。」


 ゴライアスは背中に担いでいた大剣を抜くと、ゴリラへ突き刺す。一方センは副団長のガルーダへ殴り掛かる。ガルーダは背中に生える翼を広げ上空へ逃げる。


「テメェ!降りてこいや!」


 センが怒鳴ると、上空から急降下したガルーダが音速で迫り、センの腹部へ蹴りを入れる。センはその衝撃に倒れる。


「さっきまでの勢いはどうした?」


 ガルーダがセンを見下す。センは項垂れながらもガルーダを睨みつける。しかし、ガルーダは倒れているセンを何度も蹴り上げる。


「ぐっ!がっ!…っ!」


 センは吐血しながらもガルーダの足を掴む。


「テ…メェ…!」


「離せ。」


 ガルーダはセンの顔を蹴り上げ手を離させる。そして、センの腕を掴むと音速で空中へ飛び立ち、一気に急降下して地面へ叩き付ける。センはその衝撃で背骨を骨折し意識を失う。マサはブレイドへ連続で拳を振るう。ブレイドは素早くすべての攻撃を躱すと腰に下がる二振りの剣でマサの体を何度も斬りつける。マサは至る所から血を吹き出す。


「ク…ソ…。速ぇ…。」


 フラつきながらもブレイドへ突進していく。


「さっきよりも遅くなったな!そんなんじゃ俺は倒せないぜ!」


 ブレイドは剣を鞘に収めると、懐から短剣を抜き目に捉えられぬほど素早く動き、マサの喉、心臓を連続で突く。マサは倒れ、血溜まりができる。


「団長!終わったぜ!」


「こっちもだ。」


 ブレイドがゴライアスへ寄ると、ガルーダもそこへ集まり


「威勢は良かったが実力はなかったな。」


「さあ、残るはあっちだ。行くぞ。」


 ゴライアスたちは次の場所へと向かい出す。ゴリラたちが倒れている戦場へ二人の少女が現れる。


「これはボクたちのわがままなんだ。でも《堕天使》を倒すためには《特異点》と共に旅をした君が必要なんだ。」


「どうか私たちに力を。」


 白装束の少女と黒装束の少女は壺の蓋を開け、ゴリラの口に壺の中に入っていた液体を流し込む。


「これは最後の希望。それをあなたに託す。」


 一方、ナグリトバシ達へ迫る怪物達は、ナグリトバシによりほとんどが殴り飛ばされ、その他はスティカによって撃ち倒された。


「俺あんま活躍できなかった…。」


 トーマスがそう口にすると、ナグリトバシがトーマスの肩に手を置き


「今回がそうだっただけだ。お前の活躍はこれから先たくさんあるさ。」


「そうだな!よし!頑張るぞ!」


 トーマスが声を上げていると、スティカはその姿を見て微笑んだ。


「まさかもう全員やられていたとは。」


 声の主の方へ三人が顔を向ける。


「っ…何でここに…。」


 ナグリトバシが目の前にいる三体の戦士を唖然と見つめていた。


「お前達の仲間は威勢が良いだけの雑魚だった。」


 ガルーダの言葉にナグリトバシが駆け出し、隻腕を振るう。だがガルーダにその腕を蹴り上げられ、踵落としを喰らい倒れる。


「ナグリトバシさん!」


 スティカが声を上げるも、ゴライアスに首を掴まれ持ち上げられる。


「ぁ…。」


「止めろ!」


 トーマスがゴライアスに駆け寄り手を伸ばすも、届く寸前でガルーダに鳩尾を蹴られる。


「っ!」


「ブレイド、とどめを刺しておけ。」


「了解!」


 トーマス、ナグリトバシの胸に剣を突き刺す。スティカは最後まで足をバタバタさせて抵抗していたが、脱力して泡を吹く。ゴライアスはスティカを投げ捨てると


「一旦王の所まで戻るぞ。」


「了解。」


「了解!」


 とガルーダとブレイドが声を上げ、戻っていく。


「あっつ!」


 ダルヴィッシュの頭を踏んでいたガルムの履いていた革靴は焦げて穴が空き、足裏は火傷していた。


「こいつ!なんて体してんだ!」


 ダルヴィッシュは体を起こし始める。そして腰に下がる神器を引き抜く。


「…。シャイニングストライク!」


 素早い動きにガルムは攻撃を躱すも、横腹を熱を帯びた魔力が掠る。


「魔力の残滓だけでこの威力…!」


 ガルムは両手を地に付くと、四つん這いでダルヴィッシュへ駆け出す。ダルヴィッシュはその猛獣目掛け剣を振るう。


「サンライジング!」


 熱を帯びた魔力は剣から飛び出し、刃のように鋭くなってガルムへ迫る。ガルムは自慢の爪でその斬撃を受け止める。そしてそれを弾き返す。


「まだまだこんなもんじゃないだろ!俺を本気にさせてみろ!」


 ガルムはダルヴィッシュへ迫り


「ビーストバースト!」


 と駆けた勢いに乗せた拳をダルヴィッシュへ向けて放つ。


「サンシャイン!」


 ダルヴィッシュは体から熱を放出し、燃え盛る炎がガルムの体を焼く。しかし、ガルムは止まることなくダルヴィッシュの鳩尾に拳を打つ。


「くっ!」


「熱い…が!この程度で倒れる俺じゃねぇ!ビーストネイル!」


 ダルヴィッシュの体を鋭い爪が切り裂く。ダルヴィッシュは胸から血を噴き出す。だが、ダルヴィッシュも怯むことなく踏ん張り


「シャイニングストライク!」


 とガルムの左肩へ燃え盛る剣を突き刺す。


「ぬぅ!」


 ガルムは後方へ飛び退き、ダルヴィッシュの出方を窺う。そこへ


「ガルム王、こちらは終わりました。」


「良くやった!」


「っ!どういう事だ?トーマス殿達は?」


 ダルヴィッシュはガルムの元へ現れたゴライアスへ問う。ゴライアスは冷徹な表情で


「奴らなら始末した。」


 突如ダルヴィッシュの体が燃え上がる。


「ほう!まだ上げられるのだな!」


 ガルムは楽しそうに笑い構える。ダルヴィッシュはさっきよりも早くガルムへ迫る。


「シャイニングブラスト!」


 連続で燃える剣を振るい、何度もガルムへ振り下ろす。ガルムはすべての斬撃を爪で受け流し


「それでも遅い!ビーストネイルクロス!」


 ダルヴィッシュの胸をX字状に切り裂く。それでもダルヴィッシュは攻撃を続ける。


「シャイニングスラッシュ!」


「お前はそんなものしか出せないのか!それでは死んだん仲間も報われんな!」


 ガルムの挑発にダルヴィッシュは乗せられ段々と体の熱が上昇してい。


「サンシャイン!」


 先程よりも高温の炎がダルヴィッシュの周囲を包み込む。ガルムはサンシャインの射程から抜ける。


「ゴライアス、お前らは他の王の元へ行け。こいつを倒したらすぐそっちへ行く。」


「御意。行くぞ。」


 ゴライアスはガルーダ、ブレイドと共に移動を始める。ダルヴィッシュは徐々に徐々に体温が上昇していき、今では離れているガルムまで熱波が届くほどに燃え上がっていた。


「戦えば戦うだけ熱が上がり、攻撃やスピードも上がっていくのか!これは面白い!ビーストブースト!」


 ガルムは己の奥深くに眠る猛獣としての本能を引き出す。


「おぉぉぉぉぉぉぉ!」


 ガルムが雄叫びを上げると、それに呼応するようにダルヴィッシュの体が一気に燃え上がる。


「良いね!熱くなってきた!」


 ガルムは瞬時にダルヴィッシュの喉笛を捉え、鋭い爪を突き付ける。ダルヴィッシュはそれに反応するが、まだガルムの速さに完全に対応しきれておらず、首に爪が掠る。


「サンライジング!」


 ダルヴィッシュの攻撃はガルムに躱され、次から次へとガルムの攻撃が仕掛けられる。ダルヴィッシュは何度も何度も攻撃を掠り、体には次から次へと傷が増えていく。だが、その度にダルヴィッシュの熱も上がっていき、ガルムの攻撃に順応していく。


「こいつ!慣れてきてやがる!」


 ガルムが嬉しそうに笑みを浮かべ、攻撃を続ける。遂にはダルヴィッシュは完全に攻撃を躱し


「シャイニングスラッシュ!」


 ガルムの腕に傷を負わせる。


「シャイニングブラスト!」


 パワーもスピードもガルムに追いつきつつあるダルヴィッシュが連続攻撃を仕掛ける。ガルムはそれを受け流すのに必死になる。


「ここまで上がるとは…!やはり面白い!だが俺は負けん!」


 ガルムは意気揚々と声を上げ攻撃を受け流し続ける。ダルヴィッシュは攻撃を止め、ガルムから一歩後退する。


「どうした?疲れたのか?」


 ガルムの言葉に


「いえ。熱が上がりましたから、とどめを刺させていただきます。」


「ほう!そうか!なら俺もとっておきを出してやる!」


 ダルヴィッシュは剣を肩に担ぎ構える。ガルムは体勢を低くして、互いは同時に互いへ向かって駆け出す。


「灼熱 日輪 陽光の兆し 炎帝斬!」


「ハイパービーストスマッシュ!」


 燃え盛る炎がすべてを包み込み、そこへ鋭い剣撃がガルムを袈裟斬りにする。一方、ガルムの最大出力の魔力を纏った拳はダルヴィッシュの鳩尾へ放たれる。互いの攻撃はほぼ同時に繰り出された。ガルムは体が二つに別れ、ダルヴィッシュは大量に吐血して倒れる。


「笑えねぇ冗談だぜ…。」


「まったくだ…。」


「引き返すぞ!」


 ブレイドとガルーダはガルムの魔力が消えたことに気付き焦りを隠せなかった。その中でもゴライアスは冷静に判断し、ガルムとダルヴィッシュの戦場へ戻る。

皆さん、いかがだったでしょうか。

百獣王ガルムに相打ちで勝利したダルヴィッシュ。

しかしそこに百獣王の幹部たちがダルヴィッシュの元へ迫る。


次回第五十九話 再会

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ