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俺を異世界に飛ばした美少女巫女が、ウー○ーと○郎を貪り食ってふっくら戻ってきた ~元保育士のコンビニ店員を巻き込んで、異世界で3人家族(設定)始めました  作者: 蜜朗
第1章:武力でいけそうだけど、ここはあえて頭を使います 〜乙女原奪還と悪徳宿場町攻略

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第8話 穏便とは一体……。最強家臣、敵の自警団を乗っ取り裏切り者まで拉致してくる

 店主に紹介された店の「証拠集め」を終えて最初の茶屋に戻ってくると、すでに朝秀が店先の床机に座って俺の帰りを待っていた。


 朝秀の足元には泥まみれの何か……人間?。


「いやー、主人(あるじ)! 『バレないように』とのことでしたので、とりあえずこいつを身柄確保(拉致)してきました! こいつにも、きっちり口裏合わせの協力をさせますので!」


 朝秀がガハハと快活に笑いながら、転がっている男の髪をぐいっと引っ張り上げて顔をこちらに見せる。


 ……あっ。こいつ、岩松だ。


 俺を濁流に突き落とした張本人であり、元仲間の裏切り者。

 岩松は、腫れ上がった目でこちらを見上げ――俺の顔を正面から捉えた瞬間、信じられないものを見たというように目を丸くした。


「な、なんで……お前、生きて……っ」


「おい、てめえ」


 岩松が言葉を発した瞬間、朝秀がその頭を上から踏みつけ、低く冷酷な声を響かせた。


「俺たちは『通りすがりの知らない旅人』だって言ったよな。なぁ、もう忘れたのか?」


「ヒィィィィッ!! す、済みません! 知りません! 私は何も知りません!!」


 岩松はガタガタと歯を鳴らしながら必死に許しを乞うている。


 正直、岩松に再会した時は一発くらいぶん殴ってやろうかと思っていた。思っていたのだが……。


(うわぁ……めちゃくちゃ痛そう。かわいそうに……)


 朝秀に物理的に「教育」され、怯えきっている哀れな姿を見て、殴る気なんて綺麗さっぱり失せてしまった。

 むしろ、ちょっと同情すらしてしまうレベルだ。


「いやぁ、さっきの三人に案内させて自警団の屯所に行ってみたんですわ。で、穏便に話をつけようと思ったんですが……あいつら刀抜きやがって。武士に対して刀を抜くってことはまあ、それに応えてやらんと失礼ですからね。なので、期待に応えてやりましたわ」


「期待に応えるって……」


 朝秀はそれだけでなく、なんと自警団の「ボス」的な立ち位置を力尽くで奪い取り、さらに今回のターゲットである名主の元へ行って「挨拶」まで済ませてきたという。


 呆れ果てる俺に、朝秀は事もなげにその内情を説明し始めた。


 彼の話によると、名主とこの自警団(ヤクザ連中)の間には、いわゆる極道のような「親分・子分」の固い主従関係があるわけではないらしい。

 単に、名主がお金で荒くれ者を雇っているだけの「ビジネスな関係」とのことだ。


 そのため、自警団のトップが誰になろうが、名主側にその人事権や拒否権はない。


 朝秀が「今日から俺がここの頭(ボス)になるからよろしく」と名主に挨拶に行ったら、名主側も「あ、そうなの。じゃあよろしく」みたいな感じで、あっさり受け入れられたらしい。


「とりあえず今日は、こいつ(岩松)を連れて帰って、州平の野郎に預けます。『殺しちゃいけない』ですよね?」


「あ、ああ……。命だけは取らないであげてね」


「では、まあ死なない程度に、きっちりと『教育』させますんで。州平は俺仕込みですから、指導はかなりヤバいっすよ」


 朝秀はニカッと白い歯を見せて爽やかに笑った。


 岩松、南無三。


「明日以降、俺は自警団の頭として、しばらくこの辻宿で暮らすことにします。あいつらの屯所をそのまま使えますからな」


 当初の予定とは大幅に狂ってしまったが、結果的にこれ以上ないほどの安全が確立されてしまった。


 しかも敵陣ど真ん中への潜入捜査……。


 結果オーライ……ってことでいいのかな、これは。

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